内容説明
世界には「歴史のある文明」と「歴史のない文明」がある。日本文明は「反中国」をアイデンティティとして生まれた。世界は一定の方向に発展しているのではない。筋道のない世界に筋道のある物語を与えるのが歴史だ。「国家」「国民」「国語」といった概念は、わずかこの一、二世紀の間に生まれたものにすぎない…などなど、一見突飛なようでいて、実は本質を鋭くついた歴史の見方・捉え方。目からウロコの落ちるような、雄大かつ刺激的な論考である。
目次
第1部 歴史のある文明、歴史のない文明(歴史の定義;歴史のない文明の例;中国文明とはなにか;地中海文明とはなにか;日本文明の成立事情)
第2部 日本史はどう作られたか(神話をどう扱うべきか;「魏志倭人伝」の古代と現代;隣国と歴史を共有するむずかしさ)
第3部 現代史のとらえかた(時代区分は二つ;古代史のなかの区切り;国民国家とはなにか)
著者等紹介
岡田英弘[オカダヒデヒロ]
1931年、東京生まれ。専攻は中国史、満州史、モンゴル史、日本古代史。53年、東京大学文学部東洋史学科卒業。57年、『満文老档』の研究により日本学士院賞を受賞。東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所教授を経て、現在、東京外国語大学名誉教授。著書に『倭国』(中公新書)、『倭国の時代』(朝日文庫)、『チンギス・ハーン』(同)、『世界史の誕生』(ちくま文庫)、『日本史の誕生』(弓立社)、『妻も敵なり』(ザ・マサダ)、『中国意外史』(新書館)など
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