文春新書
新・戦争学

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  • サイズ 新書判/ページ数 198p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784166601172
  • NDC分類 392
  • Cコード C0231

内容説明

世界の紛争に目をやれば分るように、戦争の危機は身近なところにたえず潜んでいる。本書は、在日米軍との共同作戦計画にも携わった自衛隊の元作戦幕僚が、第二次世界大戦から朝鮮戦争やベトナム戦争、中東戦争や湾岸戦争などに至る近・現代の戦闘を検証し、戦争のテクノロジーを明快に説いた、類書のない画期的な戦略・戦術読本。前著『戦争学』同様、経営戦略や人生の知嚢としても、おおいに役立ちます。負けられないあなたのための、この一冊。

目次

第1章 戦争を考えるために
第2章 第二次世界大戦前夜
第3章 第二次世界大戦
第4章 冷戦下の制限戦争
第5章 ポスト冷戦の局地戦争

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

茶幸才斎

4
前世紀における戦争の用法理論、「戦闘教義」について解説した本。第一次大戦の陣地戦、総力戦理論から、第二次大戦の機械化技術が生んだ戦車、装甲車による電撃戦、航空機による戦略爆撃、戦後の核抑止による制限戦争と軍拡競争、ゲリラ戦、そして湾岸戦争での兵器兵力大量投入による短期撃滅作戦まで、20世紀は一つの戦闘教義に習熟する間もなく、新たな兵器と戦闘理論が次々に生まれる時代だった。それは、熟達した戦闘のプロによる戦争ではなく、筆者の言うように、試行錯誤の戦争だった。世界が核の悲劇に見舞われなかったのが奇跡のようだ。2010/11/23

Naota_t

2
★3.2/戦争とビジネスなどを紐付けているのが興味深い。中でも「現場判断尊重の原則」は肌感覚を持ってビジネスでも当てはまると思った。陣頭指揮を執る第一線指揮官が戦場にいない軍隊は負ける、というのは、店長が売場にいないで常に部屋に閉じこもっている状況、会議ばかりで実行に移されない会社経営と同じだろう。『戦争学』に続き、ビジネスにつなげるのは牽強付会な部分はありつつも、戦争に勝利するための戦略と戦術を多くの実例から知ることができるのは勉強になった。テクノロジーを使いつつ、飽く迄最終判断をするのは人間の知恵だ。2023/01/21

mud-u

2
非常に勉強になった。技術の進歩とともに戦闘の目的・方法が変わっていくのが、体系的に示されているのがよかった。また、現代においては兵器の進歩はゆるやかになり、テクノロジーというよりかは政治情勢により戦い方が制限されるという考察にも納得。今後の技術開発によって戦争の自動化が進んでいくと私は考えるが、制限戦争の様相は暫くは変化無いだろうと思う。2011/06/17

肉欲棒太郎

1
『戦争学』の続編で、本書では20世紀の戦争に焦点を当てた内容になっている。イデオロギー抜きに軍事的リアリズムの観点から、韓国併合を「20世紀における日本の最大の失敗」と位置づけているところが興味深い。自衛隊の現状を憂いている感が随所からひしひしと伝わってきた。第二次世界大戦や中東戦争の経過や意義など、色々勉強になった。2017/04/05

zunbe

1
「戦闘教義」を中心に解説されている。「戦闘教義」とは、日本で言うなら「機動部隊」、ドイツで言うなら「電撃戦」といった戦術論。この書籍では、単に戦略論や戦術論が書かれているだけでなく、政治的介入などによる戦争形態の変化にも言及されていて、興味深い。残念なのは、時折、戦術論、戦略論に絡めて、企業経営に当てはめてみた場合の言及があるのだが、少々中途半端な感があり、私にはピンと来ず(と言うか、心に響かず)、結局読み飛ばしてしまった。しかし、戦術、戦略を少し斜めから見て解説しており、興味深く読む事ができた。2015/01/27

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