出版社内容情報
技術立国できるかどうかは、その国の技術思想による。日米中三国の戦後技術史をふりかえりつつ21世紀の熾烈な技術戦争を展望する
内容説明
戦後55年、日米中三国の政治・経済・技術は、ともに挫折と失敗を繰り返してきた。しかし、ここ十年にわたるアメリカの金融改革や中国の行政改革は、いずれも世界的視野に立っての大胆な改革であった。日本も今こそ、目先の政治や経済の動きにとらわれずに、21世紀への広い展望をもって、この危機を乗り越える世界戦略をねらなければならない。
目次
第1章 1945年―勝者と敗者の出発
第2章 高度経済成長に挑戦した日本と中国
第3章 ベトナム戦争と文化大革命
第4章 日本―経済大国への道
第5章 日米中―21世紀への世界戦略
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
15
戦後、米・中・ソで形成されていた感のある歴史が、ソ連の崩壊によって日・米・中三国の経済史という色合いが強くなり、現在に至っていること、文化大革命とベトナム戦争に密接な関係があることなど、知らなかった事実も含め知識を新たにできた。著者の文章は学識豊かでわかりやすい。こういうふうに戦後経済・政治史を捉えればよかったのか、と勉強になった。2013/09/26
おらひらお
1
2000年初版。敗戦後から20世紀末までの日米中の政治・経済史的内容で、適宜、著者の体験なども含まれていることから、テーマの割りに読みやすくなっています。ベトナム戦争と文化大革命との絡みなどは注目すべき点と言えそうです。2011/12/08
kimx202
0
著者は技術評論家。戦後の日米中の技術と経済の発展を時の政治状況も交えながらやさしく解説しています。2000年に出版され、すでに著者も物故されていますがこの本の文脈を参考にその後の3国の歩みを考えると納得がいきます。既に絶版ですが良書です。2013/05/27