出版社内容情報
性愛の質を左右するのは性器ではなく、脳の活動なのだ──若き大宅賞作家が俗信を排して描く高齢者の性行動のかくも豊かな現実
内容説明
とかく誤解されやすい中高年の性行動の本当の姿がここにある。本書では、自らボランティアとして老人ホームでの介護を手伝い、身近な見聞を積み重ねた著者が、高齢者の性や恋愛の問題を扱っている。
目次
第1章 「神話」への訣別
第2章 老人ホームにおける「生」と「性」
第3章 生殖なき年齢の性科学
第4章 QOL(クオリティ・オブ・ライフ)としての性
第5章 熟年性革命の現場から
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
キク
62
イロモノ的題名だが、開高健賞や大宅壮一賞受賞作家の力作。著者は法医学の教科書に載っていた1枚の写真が忘れられないという。「自慰中の急死、くも膜下出血」という説明文がついたバイブを差し込んだまま息絶えた高齢女性。「子供叱るな、いつか来た道。年寄り叱るな、いつか行く道」というけど、まだ行っていないから、僕はあまりわかっていなかった。ある特養施設所長は「最大の悩みは入居者の性とどう向き合うかだ」という。高齢者の幸福と性との関係を詳細なデータで教えてくれる。「知りたくない」ことを無いことにしちゃいけないな、何事も2022/12/10
ステビア
20
年とっても恋愛やセックスするのは当たり前ですわな2020/12/31
獺祭魚の食客@鯨鯢
13
日本人は世界一夫婦の性生活が少ないと言われる。イタリア人に比べると格段に少ないそう。戦時中「産めよ増やせよ」という国策で親世代は7人、8人兄弟が普通でした。草食系男子が増えたというよりも、シルバー民主主義と言われるほど老人の権利が数の論理で増長したことにより子育てしにくくなったことが原因ではないでしょうか。「子宝」というように子どもを増やす政策を取らないと、国の活力が失われる一方でしょう。「一人っ子政策」の失敗が明白な中国のようにならないようにしたいですね。日本人 は性欲を抑え過ぎていませんか❓2017/09/18
takao
2
ふむ2024/02/16
Gen Kato
1
人間は年齢を重ねても別の生き物になれるわけじゃない、という当たり前のことに気付かされました。2014/12/25