文春新書<br> NATO―21世紀からの世界戦略

文春新書
NATO―21世紀からの世界戦略

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  • サイズ 新書判/ページ数 238p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784166600564
  • NDC分類 319.8
  • Cコード C0231

出版社内容情報

冷戦は終り、NATOの「敵」はいなくなった。しかしユーゴ空爆によって生じた新たな危機はニューNATOをどこへ向わせるのか

内容説明

冷戦は終り、NATOの「敵」はいなくなった。冷戦の産物だったNATOは五十年にして、その幕を引くことになるのだろうか。しかし、ポスト冷戦期への甘い幻想は、湾岸戦争、コソヴォ戦争の勃発で一気に吹き飛んだ。「危険がいっぱいの時代」が始まったのだ。では、ニューNATOは、この新しい時代に、いかなる「使命」を帯びて再登場してくるのだろうか。

目次

「史上最も成功した同盟」
条約の誕生
「戦争は待ってくれるだろうか」
再軍備
西ドイツのNATO加盟
ワルシャワ条約
ドゴール主義
デタントの曲折
INFの暗雲
冷戦最後の二年〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

aisapia

13
NATOの知識がほぼゼロなので、読むのにものすごく時間がかかりました。。現在のウクライナ問題を考える上で読んでみようと思いましたが内容も難しかった…。でも1999年発行の本なので最新の情報ではありませんが、昔のことはおそらくとても詳しく書かれているのではと思いました。素人の私はクリントン大統領が急にNATO東方拡大を進めなければもう少しアメリカとロシアの関係も良かったのでは?という感想。続きを読みたかったですがNATOのその後についての本は出されていないようで残念。2022/04/06

coolflat

10
NATOとは「アメリカ人を引っ張り込み、ロシア人を締め出し、ドイツ人を押さえ込んでおく」事だと。ソ連の封じ込めは当然だが、ドイツの孤立化、ひいてはドイツとソ連の結びつき、独ソ不可侵条約→独ソ戦の悪夢を見ている訳だ。NATOの東方拡大も書いてある。旧ワルシャワ条約国がなぜNATOに参加したがるのか。同盟地域=不戦化地域という認識にある。しかし冷戦期には共通の敵がいたため強く認識されていなかったらしい。因みに冷戦期にNATOは参戦しなかった。冷戦終結後、NATOは参戦しているが、非同盟国家の旧ユーゴにおいてだ2015/09/26

バルジ

5
刊行から20年以上経過したが今でもその内容が古びないNATOの歴史的展開に関する概説書。1999年の刊行当時、NATO東方拡大の余韻冷めやまない中だった故に2022年現在極めて現在的な論点を抑えている。冷戦の産物としてのNATOが冷戦終結後、その意義を失わず却って拡大した要因に著者はNATO加盟国域内の「不戦地域」化に見る。NATOの比較的開放的な性質かつ「不戦地域」として自国を位置づけられる魅力があった。その代わり不戦地域外でロシアがどう振る舞っているか、2022年現在のウクライナを見るべきだろう。2022/02/06

サメ社会学者Ricky

2
「史上最も成功した同盟」と一部で言われるNATOについて、西ドイツの情勢やその他冷戦時代の国際的な動きでどのような働きをし、そしてどうコソヴォに続いていくのかを説明している。私のストック不足のせいでもあるが(世界史受験者なのに)、主張が分かりにくい本であった。知識を得て再び読みたい。2014/10/05

ゆきまさくん

1
佐瀬昌盛先生の「NATO」 を読む。 かなり前に出版された本だが、わかりやすくまとまっている。 NATOは、ロシアを締め出し、ドイツを押さえ込むために結成され、史上最も成功した軍事同盟と言われる。 冷戦期には、東側のワルシャワ条約機構と対峙するため、NATOは、同盟と核の問題、防衛とデタントと向き合うこととなる。 この間、旧西ドイツを巡る環境やフランスの立ち位置の変化など理解できる。 冷戦終結後には、大きな転換を迎えることになったのは、周知の通り。 力の均衡による平和や抑止力という観点から参考になった。2017/10/10

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