出版社内容情報
歴史の狭間に翻弄されながら懸命に生きた人々への深い愛情が紡ぎだす評論、紀行、随筆の集大成。処女作「ペルシャの幻術師」併録
内容説明
歴史の狭間に翻弄されながら懸命に生きた人々への深い愛情が紡ぎだした評論、紀行、随筆の集大成。処女作ペルシャの幻術師を併録。
目次
歴史の中の日本
古往今来
歴史の世界から
ある運命について
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しおつう
4
非常に長かった。他の書物も読みつつ途中中断したこともあったが十数年かかって司馬遼太郎全集、全68巻を今読み終え感慨に浸っている。とはいえ『菜の花の沖』『胡蝶の夢』『翔ぶが如く』は文庫本として所蔵しているため積読中。最長篇の『翔ぶが如く』を最後に司馬作品完了としたい。他にも全集から外れている『城をとる話』や『大盗禅師』などは出来る限り『翔ぶが如く』の前に読んでおきたい。2013/02/01
がんぞ
2
全集最終巻。随筆集『歴史の中の日本』『手堀り日本史』『歴史を紀行する』から他の巻に入れた長編小説の自解を除いた部分。月報で夫人が「呆けることを病的なほど恐れていた」「いかに人気があっても同じことを書いて『ああ又だ』と読者にいったん思わせるとおしまいだ」と語っていたというのに胸打たれる。司馬遼太郎の人物評価は明治維新の立役者でも封建道徳を堅持したひとにやさしく、明治から下るにつれて手厳しくなり精彩を欠く。“科学”“人民”など驚異的に西欧文明を摂取する熟語を造語した漢文の素養は失われ…司馬遼自身も江戸教養の人2014/07/27