出版社内容情報
中国を舞台にした雄大なロマンの完結篇と共に、中国に造詣の深い著者が彼の地を訪れて、つぶさに実見し、考察する紀行文、および陳舜臣氏との対談をあわせて収録
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Book Lover Mr.Garakuta
11
【図書館】【速読】:司馬さんが見た中国大陸に活きる中国人とその周辺の民族の話で。中国とは何ぞやと考える巻だが、文中に謎が多くて、結論が出ないとの事。中国大陸とその周辺地域の歴史や思想に対する司馬さんの熱意がひしひしと伝わってくるが。彼をもってしても、中国と言う国が解らないとの事。彼に及びもしない自分が考えるだけでも時間の浪費と思うが、世界史に明るくなりたいので、興味はある。歴史万歳だ。2025/03/11
ケン
2
項羽と劉邦、こう言った人たちだったのかと今更ながら知識の仕入れでした。劉邦の勝つ不思議、項羽の負ける不思議。2024/04/08
がんぞ
1
『項羽…』後半、英雄を挫けさせた四面楚歌。巻後半、最初の訪中のルポルタージュ3篇。明の永楽帝が自分一人の死後のために広壮絢爛豪華な地下宮殿を残していた、など。(満州国に居て)日本語ができるばかりに迫害され、徒歩で国境を越えたツェベクマさんとの出会い。外国人を遮断した文化大革命の末期で、格を付けるのに「どのレベルの要人と会見するか」が用いられた、四人組の一角だから最上位。少数民族の地にもっと居たくても相手の都合が絶対。「友人には嫌がることは言わない」司馬先生の文章作法に共通する。利用価値あると見込まれたろう2015/04/18
ヒロくん(脱脂)
0
「天山の麓の緑の中で」「イリ十日記」遊牧民族と農耕民族の気性、文化の違い、歴史の中での関わり方など。2015/03/15
アンディ・ワイス
0
司馬さんの中国に対する強い関心、中国を理解しようとする意気込みがひしひしと伝わってくる。特に西域というものへの関心が高く、そこから中国を見ようとしている。いずれにしても40年前の本なので、ぜひ今の中国を見て欲しかった。司馬さんや陳さんのようにして中国を考える人はもういないのではないか。今でも現代中国を論じる人はいるが、中国で飯を食っている人が多く、自分の商売のことを考えてバイアスのかかった話しかしていないように思える。2024/03/17