出版社内容情報
落差
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
キムチ
18
余りの面白さで、読み耽ってしまった。まさに清張したというか。 昭和30年代教育界だろうか。教科書採択問題は堅固な砦に囲まれており、よくぞここまでと感嘆する気持ち。決めつけてはいけないが胡散臭い「教授」という職業、「監修」リベート問題、中央と地方回り現場、男女の社会的位置関係・・随所に「落差」をにおわせる手法に酔わせられる。 点のうごめきがラストに向かい収斂して、不可測のもとに同芯円になってラストになだれ込む。無駄もそう感じさせないほどに計算された展開。 昭和の空気が殺人なき小説の完成度を高めている。2013/11/15
グラスホッパー
8
色と欲まみれの俗物人間「島地」やりたい放題の展開がおもしろい。自分も俗物であるからか?一気に読んだ。初出、読売新聞朝刊、昭和36年11月から昭和37年11月。昭和時代の新聞小説で、解説は、鶴見俊輔!「或る『小倉日記』伝」と比較し「金銭の報酬とか社会的地位とかとかかわりのない、研究それ自身の喜びに支えられた学問の祖型があるからだ」解説も良い。本作品と対照的な「或る『小倉日記』伝」のすがすがしさが、松本清張の本質である。私も「或る『小倉日記』伝」が大好きです。2026/01/10
TAKAMURA
1
読みながら、自分はどちら側の人間なのか、そしてどちら側になりたい自分なのかを思いながら読み進めた。2024/09/01




