出版社内容情報
勇敢な父の孫堅と兄の孫策を継ぎ、長江流域に広大な王朝を築いた孫権。
大国「魏」と対峙し、赤壁の戦いに勝利した。
周瑜、魯粛、張昭をはじめ、この「呉」の国を支えた人物に、新しい光をあてる。
1800年の時を越え、初めて見出された真実とは?
著者の長年のライフワークともいえる「三国志名臣列伝」シリーズ、堂々の完結!
内容説明
好敵手は、真の友であった。周瑜から陸抗まで、三国志の歴史世界は奥深い!
目次
周瑜
魯粛
張昭
甘寧
陸遜
朱然
陸抗
著者等紹介
宮城谷昌光[ミヤギタニマサミツ]
1945年、愛知県蒲郡市に生まれる。早稲田大学文学部卒。出版社勤務のかたわら立原正秋に師事、創作をはじめる。その後、帰郷。長い空白を経て、「王家の風日」を完成。1991年、「天空の舟」で新田次郎文学賞。同年、「夏姫春秋」で直木賞。1993年度、「重耳」で芸術選奨文部大臣賞。1999年度、司馬遼太郎賞。2001年、「子産」で吉川英治文学賞。2004年、菊池寛賞。2006年、紫綬褒章。2015年度、「劉邦」で毎日芸術賞。2016年、旭日小綬章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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まえぞう
27
後漢から始まったこのシリーズ、魏篇、蜀篇を経て(恐らく)最後の呉篇になりました。こうしてみると呉は人材に乏しく、というか、魏の豊富な人材が目立つのですが、まずは周瑜、魯粛、陸遜が思い浮かぶくらいで、この本でも取り上げられています。漏れていると思うのは、呂家の阿蒙の呂蒙と孔明の兄の諸葛瑾とかくらいです。また、宮城谷さんの三国志を読みたくなりますが、長いですからね。2025/06/01
楽
19
25年。これで宮城谷三国志も終わりかと思うと感慨深く、読み終わるのが惜しい■呉を見ると、このあとの中国の南北朝時代に続く、華南の経済力、人材、文化の萌芽という印象がある。三国時代の頃に戦乱を避けて徐州などから南に移った人も多いだろう。魯粛や張昭、張紘もそうだし、諸葛亮も一時荊州にいた■孫呉といえば筆頭は周瑜、周公瑾だろう。この人しかいない。赤壁の勝利の立役者である。一方、演義では諸葛亮にいいようにやられる道化であり演義の創作の妙に驚く■孫堅の父はよくわからず、瓜売りをしていたという説もある(続く)2025/05/31
BIN
9
周瑜、魯粛、張昭、甘寧、陸遜、朱然、陸抗の列伝。最後を陸抗で締めるのは当然といえば当然ですが、蜀滅亡後を取り上げる作品は少ないのでありがたいところですね。朱然を選んでるのもさすが。あとがき(正確にはあとがきというタイトルではないが)にもありますが、魯粛の評価を上げるような書き方になっているのが良かった。今まであとがきがなかったことを考えると名臣列伝もこれで終わりのようです。晋篇も欲しかったが。。。2025/05/31
ギブソン
5
蜀、魏に続く最後?の呉篇です。 三国の中では何となく影が薄い呉ですが、色々とエピソードがありますね。 唯一天下を目指していた魯粛はベタ褒めですが、それ以外の方にはやや辛口のような😅 三国志最終盤に出てくる陸抗は余り馴染みがなかったですが、魅力的なので中長編で読みたいな。2025/06/20
モビエイト
5
呉も魯粛以降、滅亡に向けての時代の名臣を知らなかったので勉強になりました。特に陸抗についてもっと知りたいと思いました。2025/06/15
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