内容説明
ときは戦国…若き日の陰流の祖・愛洲久忠は幻の名刀を求めて、女だけの隠れ里へいたる。神々の国、出雲に生まれる鉄と刀、生と死、愛と別れの新たな神話!
著者等紹介
犬飼六岐[イヌカイロッキ]
1964(昭和39)年大阪府生まれ。大阪教育大学卒。公務員などを経て、2000(平成12)年「筋違い半介」で小説現代新人賞を受賞し、デビュー。2010年『蛻(もぬけ)』が直木賞候補に選ばれる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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いつでも母さん
124
えぇ・・これで終わり?そんな読後感。刀剣が出来るまで・・金偏の漢字が沢山有った(←そこ?)出雲にある女だけの隠れ里が舞台。題材は好きなんだけどなぁ・・2024/05/12
goodchoice
4
なかなかしっかりとした筋立てで楽しめる。惜しむらくは最後の部分がもう少し分厚い内容だとよかった。2024/05/13
椎茸どんこ
3
剣を振るうときの細かな描写など私にとっては新鮮でした。合戦後の乱取りの際の、人の欲がむき出しになるシーンが印象的でした。描写が細かかった分、ストーリーの展開に時間がかかってしまったようで、できれば上下巻として、もう少しお話を膨らませてくれると楽しかったかもしれない。 もののけ姫がイメージしてしまうのは私だけか?あと、もの覚えの悪い私にとっては、登場人物を名前だけでは判別できないので、人物に何かしら形容を加えてくれると嬉しかった。軽いタッチの文章で、遅読の私も数時間で読了できました。面白い本でした。2024/10/29
黄昏のカーサ
3
武士にとって刀は命なんだろう。また、殿様は、武器の供給が命か。女だけの村が何年も続けるには、無理難題を掟という枠にはめて縛り付けなければならなかったのだろう。コミュニティの崩壊は時の要請でしかたがなかったか。その後の展開が気になる。2024/06/09
chuji
2
久喜市立中央図書館の本。2024年4月初版。初出記載無しなので、書き下ろし?主人公の愛洲久忠は室町時代から戦国時代の兵法家で陰流の祖(柳生新陰流の元)。雪舟や尼子経久も登場する。女人部落(アマゾネスではない)の発想は面白かったが、終わり方が唐突でした。犬飼さん初読み作家さんでした。2024/06/20