我々はどこから来て、今どこにいるのか?〈上〉アングロサクソンがなぜ覇権を握ったか

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我々はどこから来て、今どこにいるのか?〈上〉アングロサクソンがなぜ覇権を握ったか

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  • サイズ 46判/ページ数 384p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163916118
  • NDC分類 361.63
  • Cコード C0098

出版社内容情報

 ホモ・サピエンス誕生からトランプ登場までの全人類史を「家族」という視点から書き換える革命の書!
 人類は、「産業革命」よりも「新石器革命」に匹敵する「人類学的な革命」の時代を生きている。「通常の人類学」は、「途上国」を対象とするが、「トッド人類学」は「先進国」を対象としている。世界史の趨勢を決定づけているのは、米国、欧州、日本という「トリアード(三極)」であり、「現在の世界的危機」と「我々の生きづらさ」の正体は、政治学、経済学ではなく、人類学によってこそ捉えられるからだ。
 上巻では、これまで「最も新しい」と思われてきた「核家族」が、実は「最も原始的」であり、そうした「原始的な核家族」こそ「近代国家」との親和性をもつことが明らかにされ、そこから「アングロサクソンがなぜ世界の覇権を握ったか」という世界史最大の謎が解き明かされる。

内容説明

ホモ・サピエンス誕生からトランプ登場までの全人類史を「家族」という視点から書き換える革命の書!人類は、「産業革命」よりも「新石器革命」に匹敵する「人類学的な革命」の時代を生きている。「通常の人類学」は、「途上国」を対象とするが、「トッド人類学」は「先進国」を対象としている。世界史の趨勢を決定づけているのは、米国、欧州、日本という「トリアード(三極)」であり、「現在の世界的危機」と「我々の生きづらさ」の正体は、政治学、経済学ではなく、人類学によってこそ捉えられるからだ。上巻では、これまで「最も新しい」と思われてきた「核家族」が、実は「最も原始的」であり、そうした「原始的な核家族」こと「近代国家」との親和性をもつことが明らかにされ、そこから「アングロサクソンがなぜ世界の覇権を握ったか」という世界史最大の謎が解き明かされる。

目次

序章 家族構造の差異化と歴史の反転
第1章 家族システムの差異化―ユーラシア
第2章 家族システムの差異化―先住民たちのアメリカとアフリカ
第3章 ホモ・サピエンス
第4章 ユダヤ教と初期キリスト教―家族と識字化
第5章 ドイツ、プロテスタンティズム、世界の識字化
第6章 ヨーロッパにおけるメンタリティの大変容
第7章 教育の離陸と経済成長
第8章 世俗化と移行期の危機
第9章 イギリスというグローバリゼーションの母体
第10章 ホモ・アメリカヌス

著者等紹介

トッド,エマニュエル[トッド,エマニュエル] [Todd,Emmanuel]
1951年生まれ。フランスの歴史人口学者・家族人類学者。国・地域ごとの家族システムの違いや人口動態に着目する方法論により、『最後の転落』(76年)で「ソ連崩壊」を、『帝国以後』(2002年)で「米国発の金融危機」を、『文明の接近』(07年)で「アラブの春」を、さらにはトランプ勝利、英国EU離脱なども次々に“予言”

堀茂樹[ホリシゲキ]
1952年生まれ。慶應義塾大学名誉教授(フランス文学・思想)。翻訳家。アゴタ・クリストフの『悪童日記』をはじめ、フランス文学の名訳者として知られる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

134
英国は欧州で最初に男性の識字率が5割を超え、長子相続制で核家族化が進んで都市労働者が供給され産業革命による経済的離陸が起こったと見る。教育を重視するプロテスタントが主流の米独が続き、宗教や教育が停滞し政治面も硬直した仏伊露が後れた結果、先に世界へ進出したアングロサクソンが覇権を握ったと分析する。教育や家族の差異が下部構造の違いを生み、人口急増期と重なって経済的にも発展した英米を追って各国も産業化と核家族化が進展し、議会制民主主義が広まったと説く。全く新しい視点で世界史を考える知的刺戟に満ちている。(続く)2022/11/24

アキ

131
歴史の見方には政治や経済という目につきやすい次元と、より深いレベルで教育、宗教、家族システムがある。社会を動かす意識(経済)は50年、下意識(教育)は500年、無意識(家族)は5000年のスパンで機能する。第5章1900年代ドイツの隆盛は、直系家族、プロテスタント、教育水準の高さが一致しておこった。経済の隆盛は、識字率の向上の後におこるのを具体例をあげて証明している。日本は直系家族で、イギリスは核家族。家族の形態はどちらが進んでいるというものではなく、周囲の社会との相互関係により長い年月をかけ形成される。2023/04/08

よしたけ

60
両親と同居の直系家族/別居の核家族、個人主義的/双系的(夫と妻の両親を同等扱い)などの要素から人類発展を検証。興味深かった内容:貿易赤字国は個人主義的で核家族社会的で双系的、貿易黒字国は権威主義的で直径家族的で父系的。日本に長子相続性が根付いたのは鎌倉時代。性的な慎み深さや一夫一妻制、フェミニズム、厳格な外婚制等の規範を広めたのはキリスト教。文字習得に貢献したのは直系家族で、難解な漢字を承継するに濃密な家族関係と親の権威が有用。直系家族は継承、核家族は分業を促進、核家族社会の英で産業革命が起きたのは必然。2023/06/13

みき

49
家族制度から人類学を見るなかなか画期的な本。参照している人が意外に多いので文化人類学的に見ると、こういったか家族的なアプローチって多いのかな?自分の専門と違いすぎて分からない。しかし欧米の家族制度が必ずしも進歩的な制度ではないとは、自分の中では想像もしていなかった。難易度高めでありトッド氏が自分の代表作となるだろうと言っていることからも、読み応えのある本。一読をオススメします2022/12/02

Tomoichi

40
著者の文章はいくつか読んできたが、初めて本格的な著作にチャレンジ。上巻は各地域や国家などの家族システムを分析していくので少し退屈。でもこれを読んでおかないと下巻の展開が理解できないので、我慢して読みましょう!2023/02/11

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