紙の梟―ハーシュソサエティ

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紙の梟―ハーシュソサエティ

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  • サイズ 46判/ページ数 376p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163915647
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

ここは、人を一人殺したら死刑になる世界――。

私たちは厳しい社会(harsh society)に生きているのではないか?
そんな思いに駆られたことはないだろうか。一度道を踏み外したら、二度と普通の生活を送ることができないのではないかという緊張感。過剰なまでの「正しさ」を要求される社会。
人間の無意識を抑圧し、心の自由を奪う社会のいびつさを拡大し、白日の下にさらすのがこの小説である。

恐ろしくて歪んだ世界に五つの物語が私たちを導く。

被害者のデザイナーは目と指と舌を失っていた。彼はなぜこんな酷い目に遭ったのか?――「見ざる、書かざる、言わざる」

孤絶した山間の別荘で起こった殺人。しかし、論理的に考えると犯人はこの中にいないことになる――「籠の中の鳥たち」

頻発するいじめ。だが、ある日いじめの首謀者の中学生が殺害される。驚くべき犯人の動機は?――「レミングの群れ」

俺はあいつを許さない。姉を殺した犯人は死をもって裁かれるべきだからだ――「猫は忘れない」

ある日恋人が殺害されたことを知る。しかし、その恋人は存在しない人間だった――「紙の梟」

内容説明

これは、人ひとりを殺したら死刑になる世界の物語である。社会が寛容さを失ったとき、人間の感情はどこに溢れだすのか。想像力の限界に挑む極限ミステリ。

著者等紹介

貫井徳郎[ヌクイトクロウ]
1968年東京都生まれ。早稲田大学商学部卒業。93年、第4回鮎川哲也賞の最終候補となった『慟哭』でデビュー。2010年『乱反射』で第63回日本推理作家協会賞長編及び連作短編集部門受賞、『後悔と真実の色』で第23回山本周五郎賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

321
貫井 徳郎は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。 人ひとりを殺したら死刑になる仮想社会を前提とした連作短編&中編集、オススメは、表題作「紙の梟」です。 本書読了後も、私は死刑残置派変わらずでした。 著者は死刑廃止派でしょうか❓ https://books.bunshun.jp/articles/-/7312?ud_book2022/08/25

kou

220
「人をひとり殺したら死刑になる世界」を描いた連作短編集。読み応えがあり面白かった。正直、読む前は、この世界観に違和感を持っていなかったが、その考えは、すぐに覆された。人をひとり殺したら、理由如何関係なく、問答無用で死刑になる世界が、いかに恐ろしく怖いことか!逆に、殺す以上に残酷な事をしても、死なせなければ死刑にならないことの理不尽さ!読みながら、何度も自問自答してしまった。2022/10/26

まちゃ

204
厳罰化が行き着いた先にある「人を一人殺したら死刑になる世界」の物語。不寛容な社会の生き難さを問うような作品でした。興味深くはありましたが、それほど心惹かれませんでした。交通死亡事故の加害者は?極端な設定にモヤモヤがあったためでしょう。日本人は、そこまで不寛容な社会を望んでいないと信じています。2022/09/06

いつでも母さん

201
【人ひとりを殺したら死刑になる】そんな世界だったら。貫井さんは、また何という話を読ませるのだろう。それも5話もだ。ゾッとした。心情と理性は別とか、法があるとか、加害者家族ならとか、被害者家族だったらとか…死刑制度に対して頭の中でシーソーが、右へ左へ揺れに揺れ吞み込まれて行くのだ。断固とした私の意思はどこ?(泣)『レミングの群れ』は複雑な思いに終始した。表題作『紙の梟』はその世界の括りでなくても面白く読んだが『社会が寛容さを失ったとき、人間の感情は・・』の帯がキツイ。もうこの国は失いつつあるような…2022/08/03

ウッディ

200
「人ひとり殺したら死刑になる世界」を描いた5編の物語。 死刑にならないために指・舌・目を切り取っても、命は奪わないという残虐な犯罪が起こり、自殺願望を持つ人が死刑になるため他人を殺す、犯罪抑止のための厳罰化が、これまでになかった犯罪を生むという矛盾と反省の機会も与えられない罰のあり方に考えさせられるものがあった。殺された恋人が偽名を使い、過去に結婚詐欺を働いていたことを知った主人公、犯人を憎みながらも死刑反対を訴え、恋人の過去を解き明かしていく表題作は読みごたえがあった。2022/12/15

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