出版社内容情報
庶民の生活防衛術の第一人者が見た、昭和・平成・令和のマネーの歴史。日本人の生活はなぜ苦しくなる一方なのか。希望はどこに?
内容説明
庶民の生活防衛術の第一人者が見た、昭和・平成・令和のマネーの歴史。日本人の生活はなぜ苦しくなる一方なのか。希望はどこに?
目次
第1章 危うくなった年金
第2章 30年間、納税者を騙し続けた「消費税」
第3章 なぜ、みんな「シティバンク」に騙されたのか?
第4章 日本が「劣化」した平成という時代
第5章 日本の未来は、どうなるのか
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さくらっこ
31
人は生きる時代を選ぶことができない。バブル経済や、失われた30年であってもそれに適応するしかない。長い間日本経済を見てこられた荻原先生こその観点に頷きながら読んだ。昭和経済の上りエスカレーターから発想転換できないまま、平成の下りエスカレーターから降りられなかった日本。なぜこんなに貧しくなったのかは、政治やグローバル化など様々な要因が重なったからだ。しかし今の20代は生まれた時から、不景気を経験している。多くを望まず、現実的な彼らが20年後には活力ある日本を築き上げてくれるだろうという先生の見解を信じたい。2022/08/08
yyrn
25
鋭い分析で戦後日本の経済政策の失敗を次々と指摘し、何が間違っていたのか、どこで間違ったのか、生活に身近な年金や消費税のからくりなどを通して詳しく教えてくれるので、揃いも揃ってなんてバカな政治家や役人たちばかりなんだと誰もが思い、その失政のツケを我々が払わされているのかと気付いた人々は怒りが収まらないだろうなとも思うが、でもなんで後付けでしか正体が明らかにされないのか?と毎度経済関連の本を読むたびに思う。この作者だって日本経済はこうやって立て直すべきだとは言わない。たぶん言えないのだろう、間違うから。2021/11/16
ごへいもち
23
知らないことばかりで勉強になりました。最近の荻原さんの著書の中ではHOWTOではない珍しい本かも2021/10/03
おおにし
22
荻原さんは怒っている。デフレ脱却できずに終わった安倍政権は単に「アベのラック」で政権を長期化させただけだった。年金制度の破綻を粉飾したまま先送りして、とうとう菅政権で「自助・共助・公助」を掲げるまでになった…などなど、歴代の政権がとった経済政策を批判している。資産形成のプロが、日本社会に絶望している感じが伝わってきた。著者はガラパゴス政府と縦型ガラパゴス企業が消え、デジタルネイティブの20代が社会の中枢で活躍する頃、日本が再生するのではと予測している。それまでに日本沈没にならなければよいが。2021/10/28
まゆまゆ
15
世界第二位の経済大国と呼ばれた昭和から、凋落が始まった平成を経て令和まで今も続く経済史を年金、消費税、外資(シティバンク)を中心に語る内容。給与が増えず、税と社会保険料だけが増え続ければ、自由に使えるお金が減るのは当たり前。結局、昭和の大盤振る舞いを平成の間そのツケを払い続けてきた、ということ。2021/12/08