出版社内容情報
藩の派閥争いの中で兄が命を落とし、周五郎が町を去ることを覚悟する佳乃。想いは通じ合いつつも、ふたりが選んだ哀しい決意とはー。
内容説明
大火からの復興の要として照降町の人びとの支えとなっている周五郎だったが、小倉藩の派闘争いの中、実兄が暗殺される。藩の行く末と町での暮らしの間で揺れる周五郎、その周五郎がいずれ去ることを覚悟する佳乃―。勇気と感動の物語、ついに完結!
著者等紹介
佐伯泰英[サエキヤスヒデ]
1942年、北九州市生まれ。日本大学芸術学部卒。デビュー作『闘牛』をはじめ、滞在経験を活かしてスペインをテーマにした作品を発表。99年、時代小説に転向。「密命」シリーズを皮切りに次々と作品を発表して高い評価を受け、“文庫書き下ろし時代小説”という新たなジャンルを確立する。2018年、菊池寛賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ともくん
28
生涯を共にできないと分かっていながら、一夜の契りを交わした周五郎と佳乃。 一夜の夢を見た二人は、現に戻った後、どう過ごしてゆくのだろう。 周五郎は、照降町から消えてしまうのか。 周五郎の武家としての行く末は如何に。2024/10/27
fuku3
14
2021.7.25読了。照降町四季シリーズ第四弾。兄が暗殺され江戸屋敷に戻り周五郎は兄の死を病死として藩主に届け認めて貰った!徐々に復興が進む照降町は御神木の老梅を守った二人(佳乃、周五郎)を歌舞伎の演目にと話は進み町は湧き返る!佳乃は周五郎がいずれは藩に戻ると悟り…。これにて完結して仕舞う、少し物たりたい気もするが致し方ない!やはりメインは二巻の己丑の大火だったな!佳乃と周五郎が始めから上手く行か無い事は分かってはいたが‼︎ 最後に佳乃に子が出来たとか⁉︎そんなサプライズの終わり方はどうですか⁉︎2021/07/25
一五
10
照降町の復興の兆し。が、周五郎のいた藩は揉める一方。やはりそうなるのか、残念だな。鰻裂きの浪人さんのようにはいかなかったか。2022/01/15
ロックイ
6
あとがきを読んで、完結編だと知りました。著者様のご年齢を考えれば当然、長編は厳しいだろうと思っていましたが、速筆の佐伯さん、もしかしたら…なんて期待していました。それでも、きっちりと四巻描ききってくださり、感謝感激で読了です。2021/09/20
とことこ
3
シリーズ読み知りました! お互いに思い合っていても、一緒になることはできない2人。 せつないなあ。 あとはすべてまあるく収まった。2021/09/08