内容説明
教養の達人が読み解く世界史の中の「戦国・江戸」史。より深まっていく世界と日本の関係、そして、数字、ファクト、ロジックに照らすことで浮かび上がる、「江戸時代は日本史上最低の時代だったのではないか」という問題提起。「世界史の中での日本」を鮮やかに語りつくす新講義がついに「戦国・江戸篇」に突入する!
目次
第1章 室町幕府の終焉と信長政権
第2章 秀吉の天下一統
第3章 家康による戦国の終焉
第4章 武断政治から文治政治へ
第5章 享保と寛政の財政政策
第6章 列強のアジア進出で揺らぐ幕府
第7章 開国と富国と強兵
第8章 戦国・江戸篇まとめ 江戸時代に生まれてみたい?
著者等紹介
出口治明[デグチハルアキ]
立命館アジア太平洋大学(APU)学長、ライフネット生命創業者。1948年三重県生まれ。京都大学法学部卒業後、72年日本生命に入社。企画部、財務企画部にて経営企画を担当、ロンドン現地法人社長、国際業務部長などを経て、同社を退職。2006年ネットライフ企画(2年後、ライフネット生命に変更)を設立、代表取締役社長に就任。12年に上場。13年より代表取締役会長。17年退任、18年よりAPU学長に就任した。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
金吾
21
トピックを゙立てつつ読みやすい語り口で話が進みます。指導者だけでなく大衆にも触れているので時代をイメージしやすかったです。信長と江戸時代への評価が良かったです。2024/10/15
くりぞう
7
歴史的事項について掘り下げた内容も多く新たな発見ができて為になったのだが、文中で使われる関西弁なのか「ーやで」という表現がどうにも違和感が拭えなかった。秀吉が使う分には違和感も無いが、江戸時代の徳川将軍達や、海外の登場人物ですら「ーやで」と会話で使うのは違和感しか感じなかった。2025/04/06
coldsurgeon
5
織豊時代から江戸時代を大きな流れとして説明されている。鎖国と藩による分国的な治政は、大きな戦争はなく、安全保障上はよかったかもしれないが、国としての成長は遅れ、とても住みずらい江戸時代であった。国民国家として想像上の共同体を意識する機会は、明治以降もなく、現代に至ることが、日本人の政治感覚を麻痺させ続けているのだろう。2020/12/11
はる
3
三英傑と綱吉がいいです2023/04/12
ケンサン
3
信長の上洛1568年を近世の始まりと仮置。西郷隆盛、大久保利通による王政復古に至る前までの戦国、江戸編。1868年まで300年。前書に古代と中世の分水嶺でもある摂関政治終焉の1068年含め、68という数字の面白さ。創業と守成、近世の扉を開いた三傑、信長15年、秀吉16年、家康18年の実働、果たした役割も興味深い。近世のエポックとして鎖国の意味、世界に誇る商品不在。人類史を大きく変えた産業革命と国民国家というイノベーションに乗り遅れた不運。人口とGDP比較から江戸時代の停滞ぶりが浮き彫りに…いわんや?2022/07/03