出版社内容情報
紅雲町にやってきた、親切と評判の男。だが彼は草に自分は息子の良一だと告げ、証拠まで見せる。男は本当に死んだはずの息子なのか?
内容説明
紅雲町にやってきた、親切と評判の五十過ぎくらいの男。ある日彼は小蔵屋を訪ね、草に告げた。「私は、良一なんです」草が婚家に残し、三歳で水の事故で亡くなった息子・良一。男はなんの目的で良一を騙るのか、それとも―。
著者等紹介
吉永南央[ヨシナガナオ]
1964年、埼玉県生まれ。2004年、「紅雲町のお草」でオール讀物推理小説新人賞を受賞。08年、同作を含む『紅雲町ものがたり』(文庫化に際し『萩を揺らす雨』に改題)で単行本デビュー。以降、「紅雲町珈琲屋こよみ」はシリーズ化して人気を博す(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
紅はこべ
144
お草さん、心が広い。私なら、いくら世話になった相手とは言え、彼女のしたことを許せそうにない。いずれ息子がお草さんか、村岡家に会いに行くことを想像できなかったのか。お草さん、キク、江子、夫に恵まれなかった女達の話。それだけに、久実の未来が眩しい。2021/02/25
ゆみきーにゃ
91
《図書館》シリーズ8作目。亡くなったはずの良一が生きてた?!お草さんが亡くなった?!子を想う母は強し!久美ちゃん幸せになってね。2020/10/01
ゆみねこ
91
紅雲町で和食器と珈琲豆のお店を営む小蔵屋のお草さん。シリーズ第8弾は、お草さんの亡き息子・良一を名のる男との出会い。3歳で水の事故で亡くなったはずの息子は誰?ご近所の様々な問題を絡めながら今作も面白かったです。2020/09/23
とし
84
紅雲町珈琲屋こよみ「初夏の訪問者」8巻。亡くなったはずの息子良一が、草さんの前現れる真実の解明に米沢迄出掛ける事に、今回はちょつとスッキリとしない内容に感じましたが、久美さんと一ノ瀬さん、かなり前進ですね。2021/12/05
ひさか
79
2020年8月文藝春秋刊。書き下ろし。シリーズ8作目。帯に「あの子が生き返ったの!?」と書いてあり、ドキドキしながら読みました。ドキドキは、そんなでもなかったのですが、ご近所の問題とうまく絡めて面白いお話に仕上ってました。2021/02/23