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木になった亜沙

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  • サイズ 46判/ページ数 155p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163911915
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

誰かに食べさせたい。願いがかなって杉の木に転生した亜沙は、わりばしになって若者と出会う―。奇妙で不穏で純粋な三つの愛の物語。

内容説明

誰かに食べさせたい。願いがかなって杉の木に転生した亜沙は、わりばしになって、若者と出会った―。奇妙で不穏でうつくしい、三つの愛の物語。

著者等紹介

今村夏子[イマムラナツコ]
1980年広島県生まれ。2010年「あたらしい娘」で第26回太宰治賞を受賞。「こちらあみ子」と改題し、同作と新作中編「ピクニック」を収めた『こちらあみ子』で11年に第24回三島由紀夫賞を受賞。17年、『あひる』で第5回河合隼雄物語賞、『星の子』で第39回野間文芸新人賞、19年『むらさきのスカートの女』で第161回芥川賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

674
巻頭の表題作(短篇)、中編「的になった七未」、短篇「ある夜の思い出」で構成。いずれもファンタジーだが、全く子ども向きのそれではない。いわゆるファンタジックな気分や世界からは遠く、一貫して薄暗い形象に覆われている。就中、「的になった七未」には徹頭徹尾救いがない。もっとも、最後を救いと見るならばそう言えないことはない。そこには光があるのだから。篇中では「ある夜の思い出」が、しいて言えば日常の範疇に収まるか。これが一夜限りの夢、とするならば。もっとも、これが独立した短篇として読むならともかく、作品集の中に⇒2022/07/21

starbro

580
新型コロナウィルス対策購入シリーズ第49弾、今村 夏子は新作中心に読んでいる作家です。今村 夏子ワールド炸裂、不条理でシュールな短編集でした。オススメは、表題作『木になった亜沙』です。今村 夏子と村田 沙耶香は、芥川賞女性作家のクレージー・ツートップかも知れません。 https://books.bunshun.jp/articles/-/53942020/05/17

さてさて

522
摩訶不思議な世界観の中に展開する三つの短編から構成されたこの作品。視点が人以外に移動する場合、私達はそれを”ファンタジー”という言葉で理解しますが、ある線を超えるとその言葉さえ違和感を感じる域に到達します。”かっ飛んだ”、”振り切れた”、そして”逝ってしまった”という言葉の先にある世界。それが、この作品の魅力。そのあまりの”かっ飛び”ぶり、”振り切れ”ぶりに、ページをめくる手を止めることができなくなってしまったこの作品。今村さん、この作品凄いです!こんな強烈な世界観、どのようにして思い浮かばれるんですか?2021/06/21

しんごろ

515
三編からなる短編集。表題作が凄いね。とんでもないのを書きあげたわ。視点が凄いね。とにかく凄いね。凄いの読まされた感じがするわ。凄いとしか言えないや。芥川賞受賞して、今村夏子ワールドパワーアップしたんでないかい。ただ単純に何々をしてほしいをテーマにシュールに仕上げ、そしてハマるとクセになる今村夏子作品にただただ脱帽した。ただ最後の短篇はいつもの今村夏子作品という感じでした。2020/04/12

472
短編集。誰にも食べてもらえない主人公が割り箸になる話、誰にも当たらない主人公が的になる話、何もしたくない主人公がトカゲのようになった夜の話。どれも不気味。まず、なんでこんなテーマを思いつくのだろうという作者の発想への尊敬から入りました。ストーリーは不気味哀しい感じですが続きが気になり読むのを止められず一気読みでした。2020/08/01

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