罪人の選択

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  • サイズ 46判/ページ数 321p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163911823
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

二年半ぶりの新刊は、濃密なエッセンスが溢れだす珠玉の作品集。

本格的デビュー前に雑誌掲載された〝幻の短編〟「夜の記憶」が単行本初収録! さらに『新世界より』発表直後に書かれたSF、歴史を越えた本格ミステリ『罪人の選択』に加え、最新SF『赤い雨』まで単行本未収録作が結集しました。



「夜の記憶」――『十三番目の人格‐ISOLA‐』『黒い家』で本格デビュー前に書かれた貴重な一編。水生生物の「彼」は、暗黒の海の中で目覚め、「町」を目指す。一方三島暁と織女の夫婦は、南の島のバカンスで太陽系脱出前の最後の時を過ごす。二つの物語が交錯するとき、貴志祐介ワールドの原風景が立ち上がる。

「呪文」――『新世界より』刊行直後の発表。文化調査で派遣された金城は、植民惑星『まほろば』に降り立った。目的は、この惑星で存在が疑われる諸悪根源神信仰を調べるためだ。これは、集団自殺や大事故などを引き起こす危険な信仰で、もしその存在が認められたら、住民は抹殺される。金城は『まほろば』の住民を救おうとするが……。

「罪人の選択」――1946年8月21日、磯部武雄は佐久間茂に殺されようとしていた。佐久間が戦争に行っている間に、磯部が佐久間の妻を寝取ったからだ。磯部の前に出されたのは一升瓶と缶詰。一方には猛毒が入っている。もしどちらかを口にして生き延びられたら磯部は許されるという。果たして正解は?

「赤い雨」――新参生物、チミドロによって地球は赤く蹂躙された。チミドロの胞子を含む赤い雨が世界各地に降り注ぎ、生物は絶滅の危機にあった。選ばれた人間だけが入れるドームに、成績優秀のためスラムから這い上がった橘瑞樹は、不可能と言われた未知の病気RAINの治療法を探る。

内容説明

「夜の記憶」―『十三番目の人格―ISOLA―』『黒い家』の本格デビュー前に書かれた貴重な一編。貴志祐介ワールドの原点!「呪文」―『新世界より』の刊行後ほどなくいて発表された短編。惑星「まほろば」で何かが起きている…。「罪人の選択」―「罪人」の前に出されたのは、一升瓶と缶詰。一方には猛毒が入っている。果たして正解は?「赤い雨」―新参生物のチミドロによって、地球は赤く蹂躙された。スラム出身の瑞樹はRAINの治療法を探る。最新SF!

著者等紹介

貴志祐介[キシユウスケ]
1959年大阪生まれ。京都大学経済学部卒。96年「ISOLA」が日本ホラー小説大賞長編賞佳作となり、『十三番目の人格―ISOLA―』と改題して刊行される。97年『黒い家』で日本ホラー小説大賞を受賞する。2005年『硝子のハンマー』で日本推理作家協会賞、08年『新世界より』で日本SF大賞、11年『ダークゾーン』で将棋ペンクラブ大賞特別賞を受賞。10年『悪の教典』で山田風太郎賞を受賞し、同年、宝島社「このミステリーがすごい!2011」国内編第一位、週刊文春「2010年ミステリーベスト10」国内部門第一位に選ばれた。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

353
新型コロナウィルス対策購入シリーズ第十弾、貴志 祐介は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。SF中心の中短編集、オススメは、表題作『罪人の選択』&コロナの今最適な『赤い雨』です。ただ著者には、やはり長編を書いて欲しいと思います。 https://books.bunshun.jp/articles/-/5413 2020/04/21

いつでも母さん

207
かなりお久しぶりの貴志さん。はぁ~やっぱり私には合わないと言うか苦手意識のまま何とか読了。『赤い雨』は今、この時にはちょっと重い。「今度こそ絶対、有効な治療法を見つけてみせる。私がRAINで死ぬ前にね。」そんな覚悟を課す事態が怖ろしい。タイトル作も怖かった。そうか、罪人は必ず間違った選択をするのか・・なんだかなぁ。2020/04/28

うののささら

147
DNAを解析した結果、編集された痕跡が見つかった。未知の塩基配列のウィルスを作りだし世界中にばらまいた中国。どうしてこんな危険なものを世界中にばらまくかな。まさに悪魔のしわざ。未来にも中国のようなAIはいて人間を支配していくみたいな話。最近多い気がする。最初は読んでてよくわからなかったが文章が上手いのでなんとか楽しく読めました。2020/08/19

のぶ

138
貴志祐介さんの、4つの短編を収めた本で、それぞれの作品は独立していて関連性はないが、貴志さんらしさが良く出ている個性豊かな一冊だった。4編中3編がSFだったが、SFでない表題作が個人的には一番面白かった。それは、磯部武雄は佐久間茂に殺されようとしていた。磯部が佐久間の妻を寝取ったからだ。磯部の前に出されたのは一升瓶と缶詰。一方には猛毒が入っている。どちらかを口にして生き延びられたら磯部は許されるという。ロシアンルーレットのような面白い設定の話で引き込まれた。その他では「赤い雨」が良かった。2020/05/06

モルク

128
4話の短編集。表題作以外はSF。「呪文」は未来の植民惑星、辺境のこの地での信仰。「新世界より」のような世界観。表題作「罪人の選択」は終戦後の1946年と東京オリンピックの1964年が交互に描かれる。一升瓶に入った焼酎とフグの缶詰のどちらかを選ばせる。片方は毒入りで確実に死に至る。罪人はどちらを選ぶのか。いろいろな思考をめぐらし、裏をかこうと思案する。果して結果は…。1946年と1964年、登場人物に繋がりがありおもしろかった。やっぱりSFよりこっちの方が好き。2021/07/04

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