出版社内容情報
舞台の書き割りのように嘘っぽく、突き破って奥へ進んでもまた別の書き割りが
現れるこの世界で、翻弄される人間たちもまた、その書き割りの一部のように描いた。
作り物に徹するその絵には乾きのおかしみがあり、胸に深く迫ってくるのだ。
本作は高度に複雑化し、現実より「作られた現実」の出来事が強い力を持つ
社会を生きる現代人の感覚を強く意識する。(「読売新聞」5月28日、文芸月評より)
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現実が終わり、伝説も終わる――
作家・阿部和重の東京の自宅に、ある夜、招かざる客が
瀕死の状態で転がり込んできた。
その男・ラリーの正体は、CIAケースオフィサー。
目的は、地下爆発で国会議事堂が崩落したことにより首都機能が移転され、
新都となった神町に古くから住まう菖蒲家の内偵。
新都・神町にはまもなく、アメリカ大統領オバマが来訪することになっていた。
迫りくる核テロの危機。
新都・神町に向かったCIAケースオフィサーと、幼い息子を連れた
作家は、世界を破滅させる陰謀を阻止できるのか。
『シンセミア』『ピストルズ』からつづく神町トリロジー完結篇。
作家、3歳児、CIAケースオフィサーによる破格のロードノベル!
内容説明
現実が終わり、伝説も終わる―。アメリカ大統領に迫る核テロの危機。新都・神町に向かったCIAケースオフィサーと作家・阿部和重は世界を破滅させる陰謀を阻止できるのか。
著者等紹介
阿部和重[アベカズシゲ]
1968年山形県生まれ。「アメリカの夜」で群像新人文学賞を受賞しデビュー。『無情の世界』で野間文芸新人賞、『シンセミア』で伊藤整文学賞・毎日出版文化賞、『グランド・フィナーレ』で芥川賞、『ピストルズ』で谷崎潤一郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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