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出版社内容情報
『極夜行』完結に要した時間は三年。天測を現地で学び、夏にはセイウチに襲われた。そして犬との愛憎物語等スリリングなプロセス。
角幡 唯介[カクハタ ユウスケ]
著・文・その他
内容説明
天測を学び、犬を育て、海象に襲われた。すべては、「極夜行」のためだった。北極で過ごした350日のすべて。
目次
第1部 天測放浪
第2部 犬との旅
第3部 海象と浮き氷
著者等紹介
角幡唯介[カクハタユウスケ]
作家、探検家。1976年、北海道芦別市生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。同大探検部OB。2002年~03年冬に、長い間「謎の峡谷」と呼ばれていたチベット、ヤル・ツアンポー峡谷を単独で探検し、空白部を踏査した。03年に朝日新聞社に入社、08年に退職後、ネパール雪男捜索隊に参加する。09年冬、再び単独でツアンポーの探検に向かい、二度のツアンポー探検を描いた『空白の五マイル』で10年に開高健ノンフィクション賞、11年に大宅壮一ノンフィクション賞、梅棹忠夫・山と探検文学賞を受賞した。次作の『雪男は向こうからやって来た』は12年に新田次郎文学賞受賞。11年、カナダ北極圏1600kmを踏破し、『アグルーカの行方』で13年に講談社ノンフィクション賞受賞。16~17年冬、太陽の昇らない極夜の北極圏を80日間探検し、18年『極夜行』でYahoo!ニュース|本屋大賞ノンフィクション本大賞、大仏次郎賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
186
先日読んだ『極夜行』に続いて角幡 唯介、二作目です。『極夜行』の前日譚、二番煎じ感は、否めませんが、単体で読めば興味深い内容です。本書に登場するタマヤ計測システム https://tamaya-technics.com/ が300年以上前から計測器を製造していたのは、驚きです。伊能 忠敬も使用していたかも知れません。冒険という人間の欲望のために、橇犬の調教?or虐待?を行うのは、どうなんでしょうか?2019/04/12
nico🐬波待ち中
112
『極夜行』遂行のための準備編。カナダ北極圏の太陽が昇らない季節、極夜。一日中漆黒の闇に包まれる。静寂が広がり、暗闇の中に僅かばかり瞬く星のみが頼り。そんな世界とはどんなだろう。凡人の私には想像もつかない。旅が終わりを告げた後でようやく拝める太陽を、角幡さんはどんな気持ちで迎えるのだろう。いつか『極夜行』で確認したい。白熊対策用の番犬・ウヤミリック。疲れてすぐに座り込んでしまう甘えん坊エピソードに笑えた。いざ白熊に遭遇した時、角幡さんを一人置いて逃げてしまったりして…。角幡さんよりウヤミリックのことが心配。2019/12/05
修一朗
105
極夜行の前準備作業なのに,海象に出くわしてチューチュー吸われそうになるわカヤック持っていかれるわ,絶対絶命のピンチの連続じゃないですか。アッパリスの干肉作って麝香牛/北極ウサギを撃ちまくって食う旅の日々。すでに大冒険だ。当初の計画通りには行かないところも含めて冒険なのだ。極夜行で触れられていたウヤミリックに興味があったので読みました。大切な相棒ウヤミリックのエピソードの数々は人の成長記の様の面白さだ。出来の悪い中学生息子の父親参観でいたたまれなくなる気持ちになった,なんて腹抱えて笑った。面白かったです!2019/06/09
猿吉君
85
何故北極で冒険がしたいのかがよく判る極夜行の0次会、作者が後でこちらを出した理由は判りませんがたっぷりと冒険を楽しみました。①良いところも悪いところも弱いところもさらけ出す、善人ズラしてない角幡さんが更に好きになりました。②失敗の連続とそれにめげないタフな精神に脱帽です。③犬に対しての接し方、ペットじゃないですからね、しかしよく書いたなあ。④40歳の記念にこんな凄い冒険してこの後50歳や60歳の時にどうするのか注目したいです。点数85/100→私は極夜行より楽しめました、冒険野郎は必読の書だと思います。2021/04/21
harass
75
「極夜行」の前準備の3つの旅を描く。北極圏で三ヶ月の極夜を過ごすため、現地で試行錯誤。犬ぞりを自作し、共に旅する犬を選び、ルートを確認や、猟銃や六分儀の使い方を学んでいく。食料を都内のサミットで購入し、現地のルート上に燃料などを保存する場所を設置していく。このご時世での冒険、あえてGPSも空輸もつかわないのをポリシーに著者の悪戦苦闘が続くのだが…… 一人と一匹だけの旅であり、トラブルが起こるとそのまま死亡する極寒の世界に驚愕。むき出しの本音にいろいろ吹き出し共感。おすすめ。2020/02/22




