まよなかの青空

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  • サイズ B6判/ページ数 354p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784163909615
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

「あおぞら号」には、幸運を呼び寄せる男の子が潜んでいる――後悔だらけの人生をもう一度やり直すため、過去と向き合う再生の物語。『思い出のとき修理します』シリーズ作者の新境地!



今年33歳になる竹宮ひかるは、結婚を前提に交際していた相手の母親から、手切れ金と共に息子と別れるよう言い渡される。

腹いせに復讐をしようとするものの、訪れた結婚式場で高校の同級生・島尾日菜子と再会する。

日菜子は修学旅行で乗った特別列車「あおぞら号」で、「ソラさん」という「会うといいことがある」と言われている都市伝説のような男の子に会ったとひかるに告げる。

「ソラさん」は寄せ木細工のからくり箱を開けられたら、ほしいものが手に入ると話していた──。

ひかるは日菜子と話す中で、高校2年生以来、一度も会っていない父親を思い出す。つい先日、その父が亡くなったという報せと共に、父が遺した封筒がひかるの元に届けられていた。中には、11桁の数字と、「開けるヒント」という言葉が書かれていた。何を開けるヒントなのか心当たりもなく途方に暮れたひかるだったが、「ソラさん」の存在から、かつて父がくれたからくり箱の存在と、その箱を持って乗った「あおぞら号」のことを思い出す。



「ソラさん」とは何者なのか。

様々な形でその少年とかかわりを持つ大人たちが再びめぐり合い、捨ててきた過去に向き合い始める。後悔だらけの人生を、もう一度やり直すために。



大人のための、再生の物語。

谷 瑞恵[タニ ミズエ]
著・文・その他

内容説明

今年33歳になる竹宮ひかるは、結婚を前提に交際していた相手の母親から、手切れ金と共に息子と別れるよう言い渡される。幼い頃から母に束縛され、上京してきてからも人生が思い通りにいかない。そんな時、亡くなった父から、一通の封筒が届く。そこには携帯の番号と「開けるヒント」という言葉が書かれていた。その番号の相手は、ひかると高校時代に孤独を分け合い、いまも孤独の只中にいる達郎だった。再会した二人は、修学旅行で乗った特別列車「あおぞら号」にいた、幸運をもたらすと伝えられている「ソラさん」を思い出す。彼を見つけることが、いまの人生を変えるきっかけになるのではないかと思い、二人の「ソラさん」を探す旅が始まる。

著者等紹介

谷瑞恵[タニミズエ]
三重県生まれ。1997年『パラダイスルネッサンス―楽園再生』でロマン大賞佳作入選し、デビュー。以降、集英社コバルト文庫やオレンジ文庫を中心に活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

みかん🍊

100
近畿、中部圏の人なら遠足や修学旅行で一度は乗った事のある近鉄の団体専用列車「あおぞら号」で「ソラさん」に会うと幸運をもたらすという都市伝説、彼に会えば人生を変えられるかもと再会したひかりと達郎の幼馴染の二人は探し始める、一つの間違いが不幸を呼び後悔だらけの人生を歩んでしまう同級生たち、子どもを自分の所有物とし思い通りにしようと束縛する母親を見限ることができないひかり、重い背景だったが色々繋がって過去に向き合い再生しようとする姿に希望が持てて良かった。この都市伝説は知らないがあおぞら号は懐かしかった。2019/03/11

76
貸切列車あおぞら号で「ソラさん」に会えると願いが叶うという。母親に精神的に束縛されているひかるとブラック企業に勤めている達郎を中心に、どこか過去に縛られ、後悔しながら生きている大人たちが、あおぞら号の「ソラさん」を探すことで前を向いていこうとする再生物語。素敵な表紙からは想像もできないくらい彼らの抱えているものがとにかく重くて、読んでいて苦しくなってくる。特に毒親と呼んでいいだろうひかるの母親の存在が辛い。けれど、少しずつ絡まり合った過去が解けていって、この先の希望を感じさせるラストだったのは良かったな。2019/05/11

ゆみねこ

74
修学旅行で乗った特別列車「あおぞら号」、幸運をもたらす「ソラさん」。彼を探すことで過去に向き合う大人たち。中々重苦しい展開で辛い部分もあったけれど、希望の見えるラストで良かったです。2019/04/03

yanae

69
谷さんの長編小説。今まで読んでいたものとは少し色合いの違う一冊でした。心に傷をもつ登場人物たち。子供のころ乗った電車「あおぞら号」に出ると言われていた「ソラさん」。「ソラさん」にもらった寄木細工の箱を開けられたら願いが叶う。都市伝説のようだけど、大人になった登場人物たちがソラさんを探しにいく。それぞれの境遇や過去が辛くてちょっと読み進めるのが辛かったかな。最後はいろんなことがつながっていってびっくり。それぞれが希望を持って前を向けたので、ほっとしました。感想がちょっと難しい((+_+))2019/03/19

佳蓮★道央民

64
★★★★★★★七つ星✨初読み作家さんだったけど、めっちゃ良い作品でした✨人は、傷付けたり、傷付けられたり、それを繰り返して強くなるんだって読んでて思いました。私だったら、もうソラさんに会ってたのかな?じゃないと今の人生がこんなに幸せだから。ソラさんは神様だね✨私にとって、ソラさんはもういつの間にか出会ってたのかもね。だから、私も今の恐らく最後の彼氏に出会えたんだと思う。親との仲が良くなくても、パートナーが居ればそれで良いんだって思いました。読んで良かった。ありがとうございましたm(*_ _)m2021/07/18

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