白墨人形

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  • サイズ B6判/ページ数 368p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784163908496
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

出版社内容情報

三十年前、僕と僕の友人たちを恐怖に震え上がらせた異常殺人。それが今、甦る。あの事件の真相は? 詩情と恐怖が交錯する話題作。スティーヴン・キング強力推薦。

少年時代の美しい思い出と、そこに隠された忌まわしい秘密。

最終ページに待ち受けるおそるべき真相。

世界36か国で刊行決定、叙情とたくらみに満ちた新鋭の傑作サスペンス。





あの日。僕たちが見つけた死体。そのはじまりは何だったのか。僕たちにもわからない。みんなで遊園地に出かけ、あの悲惨な事故を目撃したときか。白墨のように真っ白なハローラン先生が町にやってきたときか。それとも僕たちがチョークで描いた人形の絵で秘密のやりとりをはじめたときか――



あの夏。僕には四人の友達がいた。太り気味のギャヴ、不良を兄に持つミッキー、シングルマザーの息子ホッポ、そして牧師の娘ニッキー。不良たちに襲撃されることも、僕がニッキーへの恋に胸を焦がすこともあったが、この日々が終わるなんて考えたこともなかった。でも町では悲劇に至る不和が広がりはじめていたのだ。僕の母の診療所への反対運動をニッキーの父が煽り、ミッキーの兄に悲劇が降りかかり、少女の妊娠騒ぎが起こり、大人たちのあいだにも僕たちのあいだにもヒビが入りはじめた。そして、あの事件が起きた。あの子が殺された。森で。バラバラになって。見つけたのは僕たちだった。頭部はいまも見つかっていない。



そして現在。白墨人形の絵とともに、あの事件が甦る。あの人が死んだことで、事件は解決したはずなのに。僕はかつての友人たちとともに、あの夏の秘密を探りはじめる……



光に満ちた少年の物語と、痛ましい犯罪悲劇とが交錯し、最終ページに待ち受ける最後の一撃。

C・J・チューダー[シー ジェイ チューダー]
著・文・その他

中谷 友紀子[ナカタニ ユキコ]
翻訳

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

W-G

290
たしかにスティーヴン・キングっぽさがあり、出版社としては"売りやすい"作品なのかと思った。ミステリとしての仕掛けもふんだんに盛り込まれており、高いクオリティにある。じゅうぶんに面白いのだが、過去パートがあまりにもキング作品を連想させ、独自性が弱いことと、チョークマンをモチーフとすることで、全体の統一感を出すことや、ホラー色を強める狙いがあったのかもしれないが、あまりにも都合のいい偶然が重なりすぎていて、真相が明らかになった時に、逆に白けた気分になったのが短所といえる。歴史に長くは刻まれないタイプ。2022/12/21

紅はこべ

174
確かに『隣の家の少女』を絶賛したキングが好みそうな作品だ。中絶クリニックへの抗議活動って英国にもあったのか。アメリカの保守系のイメージだったけど。タイトルから連想した踊る人形とは関係なかった。語り手のグループの少年達がそれぞれ秘密を抱え、罪を犯していた。中でも最も普通に見えた語り手が最も深い闇を抱えていた。ラストがもっと暗い未来を暗示して、ゾクッ。2018/10/24

nuit@積読消化中

151
大好きなキングが「わたしの書くものが好きなら、この本を気に入るはずだ」と推薦するだけあって、確かにキングっぽさもあったが、やはりキングにはまだまだ敵わない。しかし、本書はとても読みやすく、単なるミステリーではなく、私好みのホラーっぽさもちょくちょく出してくれるのでイッキ読みでした。この作家さんは今後も読んで行きたいです。2018/11/07

KAZOO

142
キングがかなり推薦しているということなので、もっともっとおどろしいものを期待したのですが若干肩透かし気味でした。私は皆さんが書かれているほどには嫌悪感をもたなかったのですが、若干麻痺してしまったのでしょうか?2016年とその30年前の1986年のことが交互に出てきて、5人の仲間たちがというと、ITやスタンドバイミーを思い起こします。エンターテイメントとしては成功しているのでしょう。2018/12/07

Aki

89
英国の田舎街の雰囲気漂う中、少年時代と現代のパートを織りなし独白が続く。暗鬱とするような事件が続くが、リズムが良いのか読みやすい。ラストの衝撃は期待ほどではなかったが、良質のミステリと感じるに充分な出来栄え。これがデビュー作とは恐れ入る。次作にも期待したくなる。2021/04/30

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