出版社内容情報
少年は羽生善治の印象を問われると、静かに微笑んだ…。師匠、若手棋士たち、羽生三冠、渡辺竜王らの証言で綴る将棋界の新星の横顔。
内容説明
貴重なカラー写真満載。師匠が、若手棋士たちが、王者らが語る史上最強中学生棋士の素顔。
目次
第1章 師弟の七年半
カラー完全保存版 不滅の二九連勝を辿る
第2章 若手棋士たちの矜持
第3章 迎え撃つ王者
著者等紹介
中村徹[ナカムラトオル]
『週刊文春』記者。1974年生まれ。全国賃貸住宅新聞社、編集プロダクションなどを経て『週刊エコノミスト』編集部に。2008年より現職。将棋のほか、医療や経済関連の記事を執筆
松本博文[マツモトヒロフミ]
フリーライター。1973年生まれ。東京大学将棋部出身。在学中から将棋書籍の編集に従事。卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げにかかわり、日本将棋連盟などのネット中継にも参加(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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パフちゃん@かのん変更
57
5歳の夏に初心者向け将棋でルールを覚えた。祖父に将棋を教えてもらった。そこまでならよく似た経験を持つものはごまんといるだろう。小1の3学期に研修会の入会テストに合格。小4で奨励会に合格。中1で奨励会3段。中2でプロ入り4段。そして怒涛の29連勝。やはり天才と言うしかない。幼稚園の時に夢中になっていたという迷路づくりもすごく手が込んでいる。詰碁も得意で解くのも作るのもうまい。あの羽生さんでさえ「彼の弱点が見えない」と言う。中学生と思えないほど落ち着いていて、語彙が豊富。どこまで強くなるのか楽しみだ。2018/03/01
澤水月
32
子供の頃負けて棋盤抱えて号泣したエピソード有名だが「引き剥がすと涙はない。咆哮だった」というのは驚き。羽生善治や渡辺明の率直なインタビュー、佐々木勇気世代の気概も興味深い2017/12/04
G-dark
21
藤井七段がインタビューで答えている内容が素晴らしいです。これだけ有名になってスピード昇段してもなお、天狗にならないのが凄い!インタビュアーから何について聞かれても、極めて慎重に答えていることが窺い知れます。何気なく言ってしまったことがニュースを飾ったり、他の棋士へ波紋を広げてもおかしくないですし、10代半ばにして既に己の発言に責任感を持っているのでしょうね。大人でも舌禍事件を起こす人は沢山いるのに、大人より大人。棋士であろうとなかろうと、人間こうありたいものです。天才であるのは勿論、誠実な人だと思います。2018/11/26
緋莢
21
図書館本。藤井聡太の師匠・杉本昌隆への取材を中心に、若手棋士や羽生善治、渡辺明の証言も収録されています。「対局中に指先が凍えるくらい冷たくなるようになりました。終盤になればなるほど冷たくなって動かなくなるんです。真夏でもカイロを持って対局していたくらいですから」と言う元奨励会三段で、現在は観戦記者。退会してから、プロになった若手棋士にこのエピソードを話すと「え!僕は終盤になると体が火照ってきたもんですよ!」と言われた(続く2018/02/10
akihiko810/アカウント移行中
16
図書館本。天才新人藤井のデビュー以来29連勝を語る本。印象度A- 以前1度読んだ本だったが、内容忘れてて面白かった。三段の頃、師匠と東京に将棋修行に遠征に行って、何人かのプロ棋士たちと指した話が面白かった。年齢が一番近い増田に負けたのを強烈に意識したらしい。師匠が藤井君入門の日に、「飲まないとクリームソーダが溢れちゃうでしょ」と注意した話とか、細部が載っててよほど印象的なことだったんだなぁと思う2020/08/06