CRISPR究極の遺伝子編集技術の発見

個数:

CRISPR究極の遺伝子編集技術の発見

  • ウェブストアに1冊在庫がございます。(2024年04月20日 04時33分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ B6判/ページ数 336p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163907383
  • NDC分類 467.2
  • Cコード C0098

出版社内容情報

「君の技術を説明してほしい」

ヒトラーは私にこうたずねた。その顔は豚である。

恐怖にかられて目が覚める━━。

ヒトゲノムを構成する32億文字のなかから、たった一文字の誤りを探し出し、修正するという離れ業ができる、その技術CRISPR-Cas9(クリスパー・キャス9)。2012年にその画期的遺伝子編集技術を「サイエンス」誌に発表したジェニファー・ダウドナ博士は、またたく間に自分の開発した技術が、遺伝病の治療のみならず、マンモスを含む絶滅動物の復活プロジェクト、農作物の改良など燎原の火のように使われていく様におののく。

豚の内蔵を「ヒト化」し、臓器移植するための実験も行なわれた。

人間は自らの種の遺伝子までも「編集」し、進化を操るところまで行ってしまうのか?

ノーベル賞確実と言われる画期的技術を開発した科学者の唯一の手記を独占出版。







プロローグ まったく新しい遺伝子編集技術の誕生



細菌がウイルスに感染しないために持っている免疫システムを、遺伝子の編集に利用できる。私たちが、その技術CRISPR(クリスパー)-(-)Cas9(キャス9)を発表したのが二〇一ニ年。以来、遺伝子を数時間で編集できるこの技術が、人類史上稀にみない変化をひき起こしている。



第一部 開発

第1章 クリスパー前史



遺伝性疾患は、DNA上の配列の異常によって起こる。では、それを編集修正することができれば病気は治療できるのではないか? ある遺伝病患者の奇跡的回復はそのことを示唆していた。クリスパーが開発されるまでの、人類の遺伝子編集研究の歴史を辿る。



第2章 細菌のDNAに現れる不思議な「回文」



動物のウイルス感染の防御としてのRNA干渉を研究していた私のもとに、見知らぬ研究者からの不思議な電話がかかる。「クリスパー」。彼女は言った。それは細菌の中のDNA塩基配列に見られる不思議な「回文」のことを指していた。



第3章 免疫システムを遺伝子編集に応用する



CRISPRのⅠ型は、DNA塩基を高速で破壊する。ブレークスルーはⅡ型の方にあった。Ⅱ型のクリスパー特有の酵素Cas9 を研究するフランスの研究者から共同研究の申し出があった。それが、特定の場所で遺伝子を自在に編集できるツールの発見の鍵になる。



第4章 高校生も遺伝子を編集できる



私たちが二〇一ニ年に論文を発表してから、堰を切ったようにCRISPRの多用な利用法が発見されている。私を含む科学者は、医療ベンチャー企業をたちあげた。これまでの六〇〇分の一以下のコストで、短時間でできるこの「魔法の杖」を誰もが使い始めた。

目次

プロローグ まったく新しい遺伝子編集技術の誕生
第一部 開発(第1章 クリスパー前史;第2章 細菌のDNAに現れる不思議な「回文」;第3章 免疫システムを遺伝子編集に応用する;第4章 高校生も遺伝子を編集できる)
第二部 応用(第5章 アジア象の遺伝子をマンモスの遺伝子に変える;第6章 病気の治療に使う;第7章 核兵器の轍は踏まない;第8章 福音か疫災か?)

この商品が入っている本棚

1 ~ 5件/全5件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まーくん

96
著者は本年度ノーベル化学賞受賞。第一部は細菌の免疫の仕組みを利用した画期的な遺伝子編集開発までの物語。同僚より細菌DNAに存在するCRISPRと呼ばれる回文構造が繰り返される奇妙な領域があることを教わる。研究を進め、それは細菌が過去に感染したウイルス(ファージ)のDNA断片の塩基配列記録で、新たに侵入してくるファージを認識し破壊(切断)する防御機構となっていることを解明する。第二部では急速に広まったこの技術が、ヒトの遺伝子疾患治療に止まらず、生殖細胞の遺伝子操作に踏み込むことを危惧、広く議論を呼びかける。2020/10/12

アキ

78
2006年UCバークレー校の同僚からCRISPRという単語を初めて聞いてから、他国との共同研究で2012年サイエンスに論文発表した途端、全世界にその技術が広がるまでの過程が第1部で述べられている。2020年ノーベル賞受賞は頷けるが、人間が遺伝子編集を自在にできるようになったことで、生態系に大きな影響をおよぼす可能性もあり、第2部では社会に及ぼすインパクトの大きさと核兵器の轍を踏まないようにするための著者の決意と取り組みが紹介されている。生化学の研究者が、自身の技術の世界への影響を危惧する姿が見えてくる。2020/10/09

修一郎

62
2017年ノーベル化学賞は見送られたけれども,来年は獲るだろう。PCR法やGFP法などの世の中を一変させる技術が開発された経緯に興味津々なのだ。細菌の免疫システムを発見したら,よく見ればそれが遺伝子編集に適用されうる仕組みだったっていうストーリーがワクワクもの。重大な倫理問題になりうることに気づき,科学者だからと逃げずに矢面に立つ覚悟を決めたところがカッコいい。自分が生きている間に遺伝子編集の一般応用はありうるだろうか? アルコール分解酵素が付与された人生をちょっと生きてみたいと思っているんだが。。。2018/02/22

寝猫

38
テレビでヒト化した豚の臓器移植や中国の光るネズミを見て遺伝子編集技術の事をもっと知りたくて読みました。 細菌とウイルスの攻防から見つかったCRISPR cas9。回文のようというのも面白い。 このCRISPR cas9という発見は病気を治すにとどまらず、技術を開発したダウドナはオッペンハイマーの言葉を思い出し悪夢に苛まれる。 闇も光も憶測でなく知ってほしくて一般人にわかるように書いた本だそうです。 見つけられた新しい技術はやはり使われる。 よく読んだSFの世界が現実になろうとしているのかも知れない。2022/01/25

vinlandmbit

38
図書館本。専門では無いためわからない点がどうしても多いのもあり流し読み気味になってしまいましたが、ずっと気になっていたクリスパーキャス9について、当事者の考えや思いを知ることができる一冊でした。2021/05/05

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/12303703
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。