ガーデン

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  • サイズ B6判/ページ数 238p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163906447
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

生身の女性に興味を持てず、自宅で様々な植物を育てる男。そんな彼を翻弄しようとする女が現れる。異端者の孤独と快楽を描く意欲作。

内容説明

花と緑を偏愛し、生身の女性と深い関係を築けない、帰国子女の編集者。異端者は幸せになれるのか。幸せにできるのか。

著者等紹介

千早茜[チハヤアカネ]
1979年、北海道生まれ。立命館大学文学部卒業。2008年、「魚」で第二一回小説すばる新人賞受賞。受賞後『魚神』と改題。09年、『魚神』で第三七回泉鏡花文学賞受賞。13年、『あとかた』で第二〇回島清恋愛文学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

549
これも千早茜らしいとってもスタイリッシュな小説。この人は都会を描くのが上手い。しかも、都会ならどこでもいいわけではなく、それはひとえに東京。つまり、彼女は東京の持つある種の本質を巧みに描出して見せるのである。ここに描かれた人たちは主人公の「僕」(羽野)をはじめとして、みんな都会の中でそれぞれ自分の場を持って颯爽と生活している。そして、同時に孤独だ。羽野はその孤独をこそ肯定し、自分を侵食することのない植物たちと暮らしているのだが、その「狡さ」を緋奈に指摘される。「羽野さんはずっと自分だけの庭にいるじゃない」2020/10/08

starbro

300
『男ともだち』に続いて、千早茜2作目です。植物系モテ男子を巡る男女の物語、お洒落で少し不思議な世界観ですが、興味深く読みました。今時の男女の関係はこんな感じなのでしょうか?実は地球は植物が支配しているという説を想い出しました。2017/07/16

おしゃべりメガネ

260
千早さん作品を読み続けている方には十分に伝わる本当に千早さんらしい作品でした。タイトルにあるとおり、植物にある意味固執?する主人公がなんともいえないキャラです。前半はちょっともったりかなと思いましたが、中盤からは一気に読み進める展開でした。帰国子女という立場をネタに書かれていますが、色んな悩みや考え方があるのだなぁと。千早さん特有の、特に女性キャラに関する描写は相変わらずピカイチで、女性が読むとよりいっそう深く入りこめるのでしょうね。直木賞候補に何度かエントリーされてますが、いつか受賞するのを願ってます。2017/06/24

ナイスネイチャ

206
図書館本。人との付き合いが苦手な主人公が、自宅に植物を育て、閉じ込めた世界を独特の表現で人と繋がっていく。本当に鬱蒼とした密林に引き込まれる感覚というか孤独感が漂う雰囲気というか、何とも言えない世界。賛否別れると思いますが私はどっぷり楽しみました。2017/07/06

❁かな❁

180
装丁のイメージがぴったりで鬱蒼と生い茂る植物が常に頭の中に浮かんでくる。千早さんの作品を読むのは11作目。その密林の雰囲気と相反して帰国子女の羽野くんは植物男子。女性よりも植物を愛でるのが好きな羽野くんは何でもそつなくこなすが人間味に欠ける。でもガッついてないからか色んな女性にとにかくモテる(笑)個性溢れる女性達が羽野くんに好意を表してても全然ブレない。ちゃんと恋愛できるようになるのか気になり読み進めました。千早さんの文章はいつも好み*自分だけの庭からなかなか出ることができない羽野くんのラストが素敵♡2017/08/01

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