出版社内容情報
十五年前、スマホの到来を予測した人々は、日本のガラケー女子高生に注目していた。AI、自動運転車など、二十の分野を徹底予測!AI、自動車、バイオ、農業、医療、エネルギー、軍事、VR、拡張現実――。
テクノロジー予測で全世界的な信頼を持つグローバルエリート誌が総力をあげて大胆予測!
・自動運転車によって、都市の車両数は90%減少する。
・人間の脳はインターネットに接続され、図書館やスーパーコンピュータと直接つながる。
だが、同時にマルウエアやウイルスまで一緒に取り込んでしまう。
・誰もがARグラスを使用するようになる。他言語を話す人との会話はリアルタイムで翻訳
され、街からは看板や信号が撤去される。その技術はやがて眼球自体に組み込まれる。
・プライバシーは、飛行機のビジネスクラスや別荘のように、富裕層だけの贅沢品になる。
・すでに西側のスナイパーの狙撃距離は2475メートルを記録。今後は、空中で軌道を修正
できる弾丸の開発で、照準線の向こうに隠れる敵を狙撃できるようになる。
【目次】
■はじめに 破壊的で大規模な技術の変化「メガテック」
〈第一部 制約と可能性〉
■第1章 日本のガラケーは未来を予測していた
過去、現在、SFで描かれる未来。この3つが2050年を見通すための鍵になる。
15年前、スマートフォンの登場を予測した人々は、日本の女子高生に注目した。
■第2章 ムーアの法則の終わりの先に来るもの
チップの極小化によるコンピュータの高性能化(ムーアの法則)は、原子のレベルに
近づき限界を迎えつつある。だが、そこからコンピュータの発展の未来が見えてくる。
■第3章 第7の波、AIを制する者は誰か?
メインフレーム型コンピュータの第一の波を制したのはIBM。第二の波はパソコン。
その波を制したビル・ゲイツは、遥か未来のAIの登場について当時考えていた。
■第4章 なぜデジタル革命では生産性向上がみられないか?
経済学者のロバート・ゴードンは、産業革命と比べると、今日のデジタル革命では、
生産性、労働賃金、生活水準はほとんど上がっていないと指摘したが、その盲点は?
■第5章 宇宙エレベーターを生み出す方程式
どんな技術が実現可能か。物理学者はその答えを導き出す方程式をすでに手に入れてい
る。タイムマシンや光速を超える情報伝達は実現しないが、老化や疾病は克服できる。
■第6章 政府が「脳」に侵入する
人間の脳はインターネットに接続され、図書館、スーパーコンピュータ、宇宙望遠鏡
と直結する。だが同時に、スパムやマルウエア、ウイルスも一緒に取り込んでしまう。
■特別SF1 傷つく自由(アレステア・レナルズ)
〈第二部 産業と生活〉
■第7章 食卓に並ぶ人造ステーキ
世界人口は約100億人に達するが、食糧危機は起こらない。細胞培養を通じて、多く
の食品が工場で製造されるからだ。牛乳も卵も、生産に生身の動物は必要なくなる。
■第8章 医療はこう変わる
集中治療室での診断情報の解釈から難易度の高い外科手術まで、学習能力をもったAI
が担うようになる。一方、糖尿病、癌などでは予防用ワクチンの開発が進むだろう。
■第9章 太陽光と風力で全エネルギーの3割
太陽電池は透明な軽量フィルムとなり、自宅の窓やカーテンはもちろん、衣服でも
発電が可能になる。原発は先進国では廃炉が進み、中国、インド、ロシアのみに。
■第10章 車は編まれ、住宅は印刷される
3D印刷の市場規模はまだ67億ドル程度だが、2040年には1兆ドルを超える。その未来
を見抜いた中国は、すでに大量生産ラインで活用。建物まで印刷している。
■第11章 曲がる弾丸と戦争の未来
すでに西側のスナイパーの狙撃距離は2475メートルを記録。今後は、空中で軌道を
修正できる弾丸の開発で、照準線の向こうに隠れている敵を狙撃できるようになる。
■第12章 ARを眼球に組み込む
誰もがスマートフォンの代わりにARメガネを使いはじめる。街からは看板や信号が
消え、他言語はリアルタイムで翻訳。その技術はやがて眼球自体に取り入れられる。
■特別SF2 博士の救済(ナンシー・クレス)
〈第三部 社会と経済〉
■第13章 人工知能ができないこと
AIがわれわれを超える知性を持つことを心配する人は多い。しかし、アルファ碁は
対局の最中に火災報知器が鳴り響いても、次の一手を探しつづけるだけだ。
■第14章 プライバシーは富裕層だけの贅沢品に
コンピュータはすでに医師よりも正確に乳癌の発症を予測できる。だが、その認識パタ
ーンは膨大かつ曖昧で、人間の理解を超えている。ゆえに因果関係の把握は不可能だ。
■第15章 10億人の経済力が解き放たれる
アフリカでは農民のほとんどが女性である。市場価格を知らない彼女たちは、業者の
言い値で取引し、貧困状態にとどまっている。彼女たちを救うのはスマートフォンだ。
■第16章 教育格差をこうして縮める
中産階級の子供が最初の2年で親から語りかけられる言葉の数は、労働階級の子供と比
べて数百万語多い。幼児教育から始まるこうした格差を、技術の力でいかに埋めるか。
■第17章 働き方は創意を必要とされるようになる
私たちは現在、毎日150回以上携帯電話を確認し、メッセージ等の通知に10.5秒に
1回の割合で作業を中断させられている。こうした働き方はいつまで続くのか。
■最終章 テクノロジーは進化を止めない
「産業革命は蒸気電力の開発から始まった」。実は、これは誤解である。技術の誕生は
革命の結果に過ぎず、原因ではない。今も昔も、テクノロジーに意思などないのだ。
英『エコノミスト』編集部[エイエコノミストヘンシュウブ]
土方 奈美[ヒジカタ ナミ]
内容説明
二〇〇〇年代初頭、シリコンバレーの『WIRED』誌では、「日本の女子高生ウォッチ」なるコラムが人気を博していた。日本の多機能のガラケーとそれを使いこなす女子高生は、未来を先取りしていると考えたのだ。それは、iPhoneの未来を予測していた―。こうした未来を予兆する「限界的事例」を現在に求めてみる。アフリカではスマホで当事者間が金融決済をしている。BMWi3の車体は、炭素繊維を編み上げて造っている。テクノロジー予測で全世界的な信頼を持つグローバルエリート誌が総力をあげて大胆予測!
目次
第1部 制約と可能性(日本のガラケーは未来を予測していた;ムーアの法則の終わりの先に来るもの;第七の波、AIを制する者は誰か?;なぜデジタル革命では生産性向上がみられないか?;宇宙エレベーターを生み出す方程式;政府が「脳」に侵入する)
第2部 産業と生活(食卓に並ぶ人造ステーキ;医療はこう変わる;太陽光と風力で全エネルギーの三割;車は編まれ、住宅は印刷される;曲がる弾丸と戦争の未来;ARを眼球に組み込む)
第3部 社会と経済(人工知能ができないこと;プライバシーは富裕層だけの贅沢品に;一〇億人の経済力が解き放たれる;教育格差をこうして縮める;働き方は創意を必要とされるようになる;テクノロジーは進化を止めない)
著者等紹介
土方奈美[ヒジカタナミ]
日本経済新聞記者を経て、2008年より翻訳家として独立(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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