出版社内容情報
週末だけ探偵事務所を始めた男二人は不思議に思いつつ、そのままになってしまうような「ささやかな謎」の真相を解き明かしていく。
沢村 浩輔[サワムラ コウスケ]
内容説明
男ふたりの探偵事務所開業するのは週末だけ。10万部突破『夜の床屋』の著者による最新作。
著者等紹介
沢村浩輔[サワムラコウスケ]
1967年大阪府生まれ。阪南大学経済学部卒業。2006年、「『眠り姫』を売る男」で、第三回ミステリーズ!新人賞最終候補に選出される。07年、「インディアン・サマー騒動記」(受賞作発表誌掲載時に「夜の床屋」に改題)で、第四回ミステリーズ!新人賞を受賞。同作を収録した『夜の床屋』がベストセラーとなる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
散文の詞
160
週末だけの探偵業ってきくと、道楽というか時間が余ってて、あくまで趣味なんだろうと思いながら読みました。 かなり軽めの事件とも呼べないような「ささやか」な謎を、まるで答えを知ってたのかと思うほど鮮やかに解き明かします。 まあ、短編集なんで、こんなもんかと思ってたら、急にシリアスな話になって、それが伏線になってたりしててで、面白かったです。 犯罪者だからしょうがないかもしれないけど、残念ながら、犯人と思える人物に一貫性がないきがします。 2022/04/04
しんたろー
87
『夜の床屋』が素晴らしかった沢村さんなので、2冊目を楽しみにしていた……正直言って、期待外れと言わざるを得ない。大学時代からの親友二人が社会人になっても謎解きが好きで、探偵事務所を開いて不思議な謎を解くという設定は悪くないし、会話の中に伏線が散りばめられている上手さもあるのだが、ライトノベル程度の軽いミステリで、意外性もないのが残念。前作が単なるミステリに終わらず、連作短編が絡み合う面白さ、ファンタジーやホラーまで取り込んだ幅の広さに「凄い作家が現れた!」と思っただけに、次作を楽しみに待ちたい。2017/02/15
ぶんこ
57
暇つぶしに始めたような週末だけの探偵業。業といっても報酬は無しで、自分達の気に入った謎解きだけを扱う。設定が安易だったので軽く読み始めたのですが、軽い謎解きのつもりが殺人事件に巻き込まれ、匿名電話で警察に通報するも、後日凶悪殺人犯に仕返しをされたりと、重くなってきました。重くなる前の「探偵たちの雪遊び」が良かったです。2017/01/20
ネムコ
56
ウィークデーはサラリーマンやりながら、週末だけの探偵。お代はタダ。ただし犯罪に関わったり、浮気調査はしません。貴方のとっておきの謎を僕らが解き明かします…と、あらすじだけでも、ゆるーい探偵稼業。こっちもゆるーい気分で読んでたら、最後にうっちゃりを食らいました。ああ、そう言えば「インディアン・サマー」もそうだった。いろいろツッコミどころは満点ですが、後味は悪くありません。2017/02/07
itica(アイコン変えました)
52
平日は会社員、週末だけ探偵の瀧川と湯野原。大学時代の友人ふたりが解き明かすちょっと気になる謎。「お代は要りません。けれど僕たちを楽しませてくれる不思議なご依頼をお待ちしています」と言う訳で、軽妙なやり取りとおしゃれな事務所が素敵。ふたりの身近な人たちもいい人ばかり。微笑ましい依頼から命がけ(?)まで7件の謎に挑戦するが、するする読めて、あっという間に読了。ところで最後の猫の事件は続編で解いてくれるのかなぁ。気になるなぁ。 2016/12/26