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おんなの城

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  • サイズ B6判/ページ数 224p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163905242
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

結婚が政略であり、嫁入りが人質と同じだった時代。各々の方法で城を守ろうと闘った女たちがいた――三人の女性の運命を描く中編集。結婚が政略であり、嫁入りが人質と同じだった戦国時代。

各々の方法で城を守ろうとした女たちがいた――

2017年のNHK大河ドラマに決定した女城主、井伊直虎ほか、三人の女の運命を描いた中篇集。



二つ年下の甥・織田信長の政略によって岩村城主遠山景任に嫁いだ珠子(おつやの方)。

景任の死後、珠子は、信長が養子として送り込んだ御坊丸とともに城主として君臨した。それもつかの間、岩村城は武田信玄の別動隊、秋山信友によって包囲される。

秋山信友は密使を送り、自分が珠子と縁組し、そのうえで御坊丸に家督を譲るという条件を申し入れる。嫌々ながらもそれを受け入れた珠子だったが、意外にも信友に惹かれていき……。(「霧の城」)



七尾城主畠山義綱と、側室・佐代のあいだには義隆という息子がいた。義綱は、正室とのあいだに生まれた息子・義慶ではなく、義隆を跡継ぎにしたいと希望していた。

ところが、遊佐美作守らによって義綱が領外に追放され、義慶が次の当主となる。

義隆と佐代を奉じて兵を挙げようとする動きがあると噂が流れ、城中が不穏な空気に包まれると、佐代は、その事態を収めるために遊佐美作守と夫婦になるよう提案される……(「満月の城」)



今川、武田と強敵に囲まれ、相次いで当主を失った井伊家は、桶狭間の戦いで戦死した直盛の長女、奈美(後の次郎法師直虎)を女地頭に立てる。奈美は過去のある事件を機に出家していたが、井伊家存亡の危機にあたって還俗。徳政令を迫る今川家をかわし、謀反を企む家老・小野但馬守から井伊谷城を奪回し、緋おどしの鎧に身を包んで武田の軍勢を迎え撃つ。(「湖の城」)

安部 龍太郎[アベ リュウタロウ]

内容説明

信長に逆らった女、謙信に抗った女、そして家康に愛された女、井伊直虎。戦国の世を熾烈に生きた三人の運命を、直木賞作家が描く。

著者等紹介

安部龍太郎[アベリュウタロウ]
1955年福岡県生まれ。久留米高専卒業。90年『血の日本史』でデビュー。2005年『天馬、翔ける』で第十一回中山義秀文学賞を受賞。13年『等伯』で第百四十八回直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

117
安部龍太郎、直木賞受賞作「等伯」に続いて2作目です。本作は、戦国の激動の時代、運命、男達に翻弄される3人のハンサム・ウーマンを主人公とした連作短編集です。オススメは来年の大河ドラマの主人公「井伊直虎」を描いた「湖上の城」です。2016/10/28

いつでも母さん

98
信長が出てきた頃の城を舞台におんなを主役においての短編3作。この時代背景で短編はちょっとキツい。物足りないのだ。この3編の『おんな』達は皆賢い。うだうだ面目がどうこう言う輩たちよりもいっそ潔く『男前』だ。戦国時代といえども、一本芯の通ったおんな達がいたと言う事に、現代社会で女性たちが活躍する姿がダブる。大河ドラマになるという、『直虎』も面白そうだ。2016/10/22

まちゃ

85
結婚が政略であり、嫁入りが人質と同じだった戦国時代に愛する者を守ろうとした3人の女性の物語。信長に逆らった女、岩村城主・遠山景任の妻・珠子。謙信に抗った女、七尾城主・畠山義綱の側室・佐代。家康に愛された女、井伊家女地頭・井伊直虎。今年の大河ドラマの主人公・井伊直虎の生涯は興味深かったです。安部さんの歴史小説だけあって読み易かったです。2017/02/11

baba

52
戦国時代の女性が運命に翻弄される中、自分の意志もしっかり持っていることが安倍さんの表現から伺われて頼もしい。しかし、裏切られたと思った信長が残忍な報復で知られる「霧の城」の主人公珠子が虎繁と幸せであった事に救われる。家康に愛された(ジョーク?真実?)直虎も良かった。2016/12/15

優希

45
面白かったです。戦国時代を各々の方法で守ろうとした4人の女城主。戦国武将ばかりが注目されがちですが、その影で支える女性がいたのですね。2024/02/13

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