出版社内容情報
官能文学の第一人者として長く君臨した作家が禁断のエロティシズムに挑む。秘められた毒と蜜。あなたの人生観を変える危険な小説。
波の音が聴こえる海沿いの家で、老境に達しようとする男が、自らの人生に思いをめぐらせている。そこには毒がある。蜜もある。禁断と倒錯のエロティシズムの果てに、甘くて危険な秘密が横たわっている……。
純文学作家として高い評価を受けながら、バイオレンスロマンの流行作家へ華麗なる転身を遂げ、官能文学の第一人者として長く君臨している作家・勝目梓。
近年は『小説家』や『老醜の記』などの私小説でも高い評価を受けている。
「さながら古酒の樽の栓を抜いたような、風味豊かな独白体」
逢坂剛が「朝日新聞」書評で作品を絶賛したが、石田衣良、小池真理子、山田詠美、重松清、北方謙三など、その作家性にリスペクトを寄せている作家も多い。
八十歳を超えて、さらに円熟味と凄みを増し、デビュー40年記念作品として書き上げた短篇集の「あしあと」に続いて、本格的な書き下ろし作品を発表する。
近親相姦、同性愛、SMなど、禁忌の性愛も描きながら、小説ならではのカタルシスに誘われる。
本物の作家による衝撃の長編小説である。
勝目 梓[カツメ アズサ]
内容説明
戦後日本を生き抜いた男の、人には明かせない記憶の数々。官能文学の最高傑作。情欲、悔恨、恥辱…夜ふけの静かな波音だけが、不思議な深い慰めと安らぎをもたらしてくれる。文壇の巨匠が描く、壮絶な人生の挽歌―
著者等紹介
勝目梓[カツメアズサ]
1932年、東京に生まれる。さまざまな職業に就きながら、『文藝首都』の同人として小説を発表する。四十代になって純文学から大衆文学に転向し、1974年に「寝台の方舟」で小説現代新人賞を受賞してからは、流行作家として活躍を続ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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starbro
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