柘榴パズル

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  • サイズ B6判/ページ数 301p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163903132
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

祖父、母、兄、甘ったれの妹に囲まれ愛情ゆたかな日々を送る19歳の美緒。昭和テイストな「山田家」をめぐる謎は意外な展開に。

“あたしは自分の家族が好きだ。こんなこと云うとイタい娘って思われるかもだし、自分でも恥ずかしいヤツとかちょっと思うけど、いかんせん事実だから仕方ない”

優しい祖父と母、しっかりもののイケメンな兄、そして甘ったれの妹に囲まれ、愛情ゆたかな日々を送る19歳の美緒。東京下町、昭和テイストな「山田家」をめぐる謎は、意外な展開を見せて、ひと夏の記憶をかけがえのないものに変えてゆく――。当たり前の幸福が切ないほど愛おしくなる短編連作集。

内容説明

深夜の住宅地で惨殺事件―何者かが侵入、就寝中の一家を刃物で殺傷。お祖父ちゃん、お母さん、お兄ちゃん、そして甘ったれの妹。これが、あたしの大好きな家族。―美緒19歳。ある一家の夏の記録。

著者等紹介

彩坂美月[アヤサカミツキ]
山形県生まれ。早稲田大学第二文学部卒業。2009年刊行『少女は夏に閉ざされる』(旧題『未成年儀式』)で第7回富士見ヤングミステリー大賞に準入選し、作家デビュー。2012年『夏の王国で目覚めない』で第12回本格ミステリ大賞候補に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ダイ@2019.11.2~一時休止

117
連作短編集。章間に挟まれる記事が怪しく思われますが、本編は日常の謎系でホノボノ路線。そこから最終章は予想とは違って意表を突かれた・・・。2017/02/03

ひめありす@灯れ松明の火

98
名字を名乗らない主人公、赤ちゃんに不慣れなお母さん、赤ちゃんに慣れたおじいちゃん、幼すぎる言動でひっかきまわす妹、頼りになるちょっとカッコいいお兄ちゃん、挟まれる悲劇の新聞記事、家族を見つめる目、家族になる人を見つめる目、家族を捨てる人を見つめる目、間違えてばかりの名前、振り返れば不穏の予兆は幾つも散らばって。まるで寄木のパズルみたいに答え合わせを待っている。鬼子母神は我が子を隠されて初めて己の罪を知ったと言う。だから柘榴は罪と赦罪の実。血よりもグレナデンのシロップの方がずっと赤くて綺麗な色をしているの。2016/01/25

nyanco

84
「柘榴パズル」という不思議なタイトル、杉田比呂美さんのふんわりと優しい装画、仲良し家族…、今まで学園ものを多く手掛けてきた彩坂三らしくないなぁ、というのが読む前に感じていたこと。しかし読み始めると一気に引き込まれる。今どきの女の子がこんなに家族が好き?こんな仲良し家族なんているの?と感じながらも、日常の謎解きが非常に魅力的。そして衝撃的だったのが章の間に挟み込まれる新聞記事。え?どういうこと?これから起こるの?こんなことが…と読者の心をグイと掴み、作品に引きずり込む。続→2015/09/30

ゆみねこ

80
とぼけた冗談が好きなお祖父ちゃん、元柔道部員の料理上手で逞しいお母さん、優しい大学生のお兄ちゃん、10歳の甘えん坊の妹、主人公の短大生美緒は、三毛猫龍之介も含めた自分の家族が大好き。章の間に挟まれる不穏な新聞記事と、家の周りを嗅ぎまわるちょっと不審な男性。仲良しだった山田一家の真実が最後に明かされるが、本物と偽物の違いってなんでしょうか?彩坂さん2作目、これ、好きな1冊です。お勧めします。2015/11/19

Ikutan

76
縁側のある古い日本家屋。庭には柘榴の木。力持ちでニコニコしているお母さん。とぼけた冗談で皆を笑わせるお祖父ちゃん。面倒見のいい大学生のお兄ちゃん。甘ったれでみんなのアイドル10歳の妹。そして三毛猫が一匹。短大生、美緒とその家族の物語。各章ごとが軽いミステリー仕立てでサクサクと。ほのぼのとした内容なんだけど、各章の冒頭に書かれた新聞記事の不穏な内容が気になります。そして、ずーと付きまとう違和感。いやぁ、最後に、そういうことかと。意外な展開に瞠目ですね。これ、読後感は悪くないですよ。2015/11/28

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