出版社内容情報
富岡製糸場の初代工場長・尾高惇忠の娘・勇は、婚約を棚上げして女工になる。明治の日本を支えた製糸業を隆盛に導いた父娘のドラマ。
世界遺産・富岡製糸場の成立秘話が満載
富岡製糸場の初代工場長・尾高惇忠の娘・勇は、婚約を棚上げして女工になる。明治の日本を支えた製糸業を隆盛に導いた父娘のドラマ。
内容説明
父のため国のため世界に通用する生糸を目指す!日本の工女第一号・尾高勇の青春。世界遺産富岡製糸場誕生秘話。
著者等紹介
植松三十里[ウエマツミドリ]
静岡県生まれ。昭和52年、東京女子大学卒業。出版社勤務などを経て、平成15年に『桑港にて』で、第二十七回歴史文学賞を受賞。21年に『群青 日本海軍の礎を築いた男』で、第二十八回新田次郎文学賞を受賞。同年『彫残二人』で、第十五回中山義秀文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
初美マリン
99
富岡製糸場の最初の工女、意外にさらりとした物語だった2019/09/17
いつでも母さん
89
なんとなく手にした本だったが一つの家族の形をみせてもらった。それと富岡製糸場を軌道に乗せるまでの工女達の頑張りに天晴れだった。貴美と敬との友情と云うか絆はなかなか面白かった。貴美が根がいい子で良かったなぁ(笑)本当は野麦峠の様な悲惨さが待っているのかと思っていた自分を反省(汗)明治の始めの事だもの、さぞや大変だっただろう。繭の糸を紡ぐと云う事が、次の人間に、次の世代に繋ぐ事とかぶるのだなぁ。いみじくも、製糸場を去る指導者・照の言葉「結果では無い。充実した日々を送れるかどうかだ」が私にも響く良い作品だった。2015/12/06
Aya Murakami
83
図書館本。著者のホームページ(だったかな?)でおすすめされていたので手に取りました。 女工哀史のイメージで読み始めたのですが、予想に反して絆と友情、そして家族愛のお仕事小説でした。女の職場ということで嫉妬というビターなテイストも…(汗)。しかしビターな感情も認め合ってこその堅い友情なのですね。 そして彰義隊って上野だけの話ではなかったのですね。リサーチ力のすごい作家さんです。2019/05/01
ゆみねこ
79
明治の初期、国営の製糸場として誕生した「富岡製糸場」。初代場長・尾高惇忠とその長女・勇の5年間。日本の工女第1号・尾高勇の青春。読みやすく、明治の若い女性たちの成長ものとしても楽しめました。渋沢栄一の業績がここにも。2020/02/20
wanichan
39
図書館の返却棚にあるのを手にとった。きっと世界遺産になった富岡製糸場に行くために読んだのかなと推測して借りてみた。幕末から明治への変換期に官営の製糸場の工場長になった父と工女第一号になった娘 勇のストーリー。技術を教える、その技を伝承する難しさを当時の背景とともに知ることができた。ぜひ現地に行って、工場長親子の努力を感じてみたいなと思った。2017/09/21