出版社内容情報
器用には生きることができなかったが、懸命に生きた男と女たち。その人生の最終カーブを端正な筆致で切り取った珠玉の現代短篇集。
太陽が気絶したら、人間はどんな言い訳をするのか
器用には生きることができなかったが、懸命に生きた男と女たち。その人生の最終カーブを端正な筆致で切り取った珠玉の現代短篇集。
内容説明
生死を分けたあの時間、男女が終わった瞬間、人生で最も大きな後悔と向き合う最後の時…。人生の分岐点を端正な文章で切り取った、十四の芳醇な現代短編。
著者等紹介
乙川優三郎[オトカワユウザブロウ]
1953年、東京生まれ。1996年、「薮燕」でオール讀物新人賞を受賞し、小説家デビュー。1997年、『霧の橋』で時代小説大賞、2001年、『五年の梅』で山本周五郎賞、2002年、『生きる』で直木賞、2004年、『武家用心集』で中山義秀文学賞を受賞。2013年、初の現代小説『脊梁山脈』で第40回大佛次郎賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
紫綺
114
インパクトのあるタイトル。乙川さんは時代物というイメージがあったが、この本は現代物14編の短編集。年配の主人公が苦悩する、人生の分け目的な話が多いせいか、暗い話ばかりではないのに落ち込んでしまう。先が短くなってきた焦りか諦めか。2015/09/25
とし
111
太陽は気を失う。様々な人生の分岐点、反省と後悔と新たな生き甲斐、生き様が書かれており心に染み込みました。 2018/10/10
いつでも母さん
95
久しぶりの乙川作品。14からなる短編集。サクサクと読了。タイトル作と最後の『夕暮れから』が好み。しっとりだったり、じんわりだったり、ねっとりだったり、ざわざわだったり・・が、なぜか心は揺さぶられはしないのがなんだかなぁだった。ここいらでちょっと腰を据えて、味のある時代ものを所望したいと思うのは私のわがままか?そんな読後感だった。2015/11/29
ゆみねこ
75
人生の先行きが見えてくる世代の人々を描いた短編集。読みながら共感したり、相容れないものを感じたり。2019/12/26
あじ
64
人生に折り合いを見つけ、死の旅支度を始めた男女を主人公にした短篇集。生と死の狭間に差し掛かる、50代以上の世代に響く作品かもしれない。★32015/08/09