出版社内容情報
健さんや菅原文太、逝く人を惜しみ、「あまちゃん世代」の活躍を喜びイーストウッドの傑作を堪能した二〇一四年。週刊文春好評連載。
ぼくが注目する映画や本、そして気になる世相――。
大瀧詠一さんや高倉健さんまで、逝く人を惜しみ、??あまちゃん世代?≠フ躍進を喜び、イーストウッド監督の多作に唸り、戦争にならぬよう、折にふれて警鐘を鳴らしつづけた二〇一四年。「週刊文春」好評連載「本音を申せば」、ますます充実の第17弾。
内容説明
ぼくが注目する映画や本、そして気になる世相―。あまちゃん世代の躍進をよろこび、イーストウッド監督の多作に唸り、戦争にならぬように警鐘を鳴らす。「週刊文春」好評連載単行本化第17弾。
目次
美女と怪人
新年早々…
新宿エリアの映画館
犯罪と生と死
世にも楽しい「もらとりあむタマ子」
“ベストテン”というもの
「大平原」への長い道
春遠からじ
津波てんでんこ
代々の「宮本武蔵」をめぐって〔ほか〕
著者等紹介
小林信彦[コバヤシノブヒコ]
昭和7(1932)年、東京生れ。早稲田大学文学部英文学科卒業。翻訳推理小説雑誌編集長を経て作家になる。昭和48(1973)年、「日本の喜劇人」で芸術選奨文部大臣新人賞受賞。「丘の一族」「家の旗」などで芥川賞候補。平成18(2006)年、『うらなり』で第54回菊池寛賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kinkin
46
週刊文春に「本音を申せば」で連載されている。初出は2014/1/16~2015/1/1。 大瀧詠一の死、タモリとの思い出話、狂気の戦場ペリリューのこと、高倉健や菅原文太のことなどが印象に残った。著者はテレビ、映画だけにとどまらず世間一般のことをタイトル通りに本音で書いていると感じた。一般受けをねらった八方美人的な文章にならないのがいつもさっぱりしていいと思う。好きは好き、嫌いなものは嫌い。図書館にて。2015/09/01
こすもす
13
読んでいる間中 ムフフな気分で読めました。大瀧詠一さんとの交流や女優、堀北真希さんをべた褒めしている小林さん。最近観た「ミッドナイト・ガイズ」のクリストファー・ウォーケン やアル・パチーの話にワクワクしたり新旧問わず映画の話がとても面白かったです。2016/02/01
もりくに
11
「週刊文春」に17年間掲載されているエッセイの2014年版。映画のこと、本のこと、東京の街のこと。以前は政治のことも書いたが、昨今のあまりの劣化にあきれて、書かなくなったのが、残念。映画については、60年代から書いているから、歴史の中にきちんと位置付けていて、近頃の「映画ライター」なるものと、レベルが違う。特に、舞台を含む喜劇についての造詣が深く、「日本の喜劇人」是非読んでみたい。大瀧詠一との交友も、「喜劇」型スタートしている。映画を、女優(男優)で見るというのは、とても得心する。2016/02/04
gtn
7
映画監督の中島貞夫によると、丹波哲郎の口調が「丹波調」になったのは、映画「人間革命」の戸田城聖役に入れ込んでいたからだという。面白い。このような何気ない事実を書き残してくれてありがたい。2018/07/31
プリシラ
7
週刊文春に連載されているエッセイをまとめたもの。戦前からの膨大な映画を観てきた小林氏が前田敦子、堀北真希、綾瀬はるかを褒めているのはなんだか嬉しい。映画に関するうんちくのあれこれを読むのは面白いし興味深く、もっとたくさん映画が観たくなる。いろいろな意味で大切な生き証人の一人だと思う。2015/08/10