出版社内容情報
主人公はどこか箍がはずれた性格の元職人の父親を憎み軽蔑する。父は惨めに死にゆく。だが、回想の中の父の姿には愛すべきところも。
父は惨めに死にゆく。息子はそれでも許そうとはしない
主人公はどこか箍がはずれた性格の元職人の父親を憎み軽蔑する。父は惨めに死にゆくのだった。その憎しみの元を回想の中に探っていくと、父の姿には愛すべきところもあった。人間の負の部分を徹底した筆致で描いて、複雑な感動を呼ぶ私小説の傑作。
内容説明
惨めに死にゆく父親を、息子は何ゆえ執拗に憎むのか。人間の心の根源に徹底して迫る、私小説の極北。名作『母子寮前』の作者が描き尽くす、人間・家族の赤裸な真実。
著者等紹介
小谷野敦[コヤノアツシ]
1962年、茨城県生まれ、埼玉県育ち。東京大学英文科卒。同大大学院比較文学比較文化専攻博士課程修了。学術博士。大阪大学言語文化部助教授、国際日本文化研究センター客員助教授などを経て、文筆業。著書に『聖母のいない国』(サントリー学芸賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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- 和書
- アイヌ民族否定論に抗する