脳科学は人格を変えられるか?

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  • サイズ B6判/ページ数 326p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163901008
  • NDC分類 491.371
  • Cコード C0098

出版社内容情報

快楽と不安の二項対立。修道院の奇妙な実験。恐怖を感じない女。成長するタクシー運転手の海馬。脳科学が明らかにする驚異!

チャーチルは「成功とは、失敗を重ねても熱意を失わない能力のことだ」と言ってどんな逆境もはねのけ、偉大な政治家としてその名を留めた。エジソンは電球の試作の失敗が1万個に達したとき、「失敗したのではない。うまくいかない方法を1万通り見つけただけだ」と言って、ついにはフィラメントを発明する。

人生の成否を分けるのは、「前向きであることのできる」性格によるものなのか。だとすると、それは脳のどんな働きによるものなのか。欧州最大の脳科学の研究所を主宰し、その問いを解きあかそうとしているエレーヌ・フォックス博士が、その答えに驚くべき実験と調査の数々から迫る、とびきり面白いポピュラーサイエンス。

例えばこんな調査がある。1930年代に修道院に入った全米各地の修道女180人の日記を検証し、前向きな言葉と後ろ向きな言葉が出てくる頻度を60年にわたって追い、修道女たちの寿命との相関関係をみる。すると結果は、前向きな日記を書いていた修道女が、そうでない修道女に比べて10年以上長生きしていたのだ。

そして、フォックス博士自身の研究所は、前向きな感情を起こさせる物質、セロトニンを脳内で生み出す特定の遺伝子を発見、性格は遺伝子によって決まっているのかというところにまでメスをいれる。ところが、研究を進めると、これらの遺伝子は環境によってその働きが変わってくるという驚くべき結果がえられたのだ。科学の推理を楽しみながら、子育てや自分の人生にまで思いをはせることもできる、深い一冊です。

内容説明

そのカギは楽観脳と悲観脳にあった!オックスフォード大脳科学研究室が明かす驚異の世界。

目次

序章 なぜ前向きな性格と後ろ向きな性格があるのだろう
第1章 快楽と不安の二項対立
第2章 修道院の奇妙な実験
第3章 恐怖を感じない女
第4章 遺伝子が性格を決めるのか
第5章 タクシー運転手の海馬は成長する
第6章 抑うつを科学で癒す可能性

著者等紹介

フォックス,エレーヌ[フォックス,エレーヌ] [Fox,Elaine]
心理学者、神経科学者。なぜ逆境にも強く前向きな人と、後ろ向きで打たれ弱い人がいるのかという疑問を中心に、感情の科学について幅広く研究する。ダブリン大学、ヴィクトリア大学ウェリントン校などを経て、エセックス大学で欧州最大の心理学・脳科学センターを主宰。現在はオックスフォード大学教授として、オックスフォード感情神経科学センターを率いる。認知心理学と神経科学、遺伝学を組み合わせた先端的な研究を行い、セロトニン運搬遺伝子が楽観的な性格を生むという論文はセンセーションを巻き起こした

森内薫[モリウチカオル]
翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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