出版社内容情報
高度経済成長期。日本興業銀行の頭取を務め、大きな経済案件に必ず関わり、戦後復興の礎を築いた男・中山素平を描く決定版評伝小説。
財界の鞍馬天狗と呼ばれた男の激動の半生
高度経済成長期。日本興業銀行の頭取を務め、大きな経済案件に必ず関わり、戦後復興の礎を築いた男・中山素平を描く決定版評伝小説。
内容説明
財界鞍馬天狗と呼ばれた男、日本興業銀行・中山素平。戦後高度経済成長の大型案件には必ず彼がいた。
著者等紹介
高杉良[タカスギリョウ]
1939年東京生まれ。化学業界専門紙の記者、編集長を経て、1975年『虚構の城』でデビュー。以後、綿密な取材に裏打ちされたリアリティに富む経済小説を次々に発表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ナミのママ
32
高度経済成長期、日本興業銀行の頭取を務め、大きな経済案件に必ず関わり、戦後復興の礎を築いた中山素平を描く評伝小説。…20代の頃、高杉氏の『小説日本興業銀行』を読みました。なんて面白い銀行なんだろう!と思ったのですが、この本でその後まで含めて読むことができました。人を動かす、金が動く、日本が動く。個々の案件についても、もっと知りたいものがありました。中山素平氏を取り上げた本は何冊かあるので、それだけの功績と人物だったのでしょう。2014/07/21
123
26
第一勧業銀行、富士銀行と並び、みずほ銀行の母体の一つである日本興業銀行元頭取中山素平、通称鞍馬天狗の足跡を追う内容であるが、率直に言うと、非常に読みにくい。彼が携わった数あるプロジェクトが不連続に語られる。加えて固有名詞がこれでもかというくらい登場するので、全く知識のない時代のパーツは殆どチンプンカンプン。もしかすると、自分が未読の『小説・日本興業銀行』ではそうなっているのかもしれないが、本作も時系列に前後関係が分かるようにしてもらいたかった。また、自分を自慢ぽく小説に登場させるとは高杉良も落ちたな。2014/09/15
Porco
14
「財界の鞍馬天狗」と呼ばれた中山素平が重鎮になってから関わった案件ごとに章立てをし、興銀がみずほ銀行に統合されるまでを描く。小説ではあるけれども、小説としての出来はよくなくて、ノンフィクションとの中間くらいの読み心地です。歴史の勉強にはなりました。2016/03/30
R
14
田中角栄、カフジ油田、日本興業銀行、こういった単語が飛び交った昭和を支えた経済人「中山素平」氏の功績を挿話で記した人物伝的小説でした。国益に対して真摯に向き合い、日本経済の舵取りという、極めて難しい仕事に尽力する姿がありあり描かれていて面白かった。ただ、事前知識として、その当時の昭和史、とりわけ、銀行関係の事件や出来事を知っていないと読みにくいというか、前提知識の紹介がなく進むので厄介であります。勉強してからもう一度読むべきかも。2015/02/26
カープ坊や
13
久し振りに読んだ 高杉作品。 30年近く前に 清水一行 城山三郎 そして高杉良に はまりましたが 高杉作品は金融腐食列島シリーズ以来かな! 興銀の中山素平の凄さを全面に押し出す本書。 昔々にも同じような本を読んだ記憶もありますが、あまりにも賞賛ばかりなのが なんか気に入らない(笑) 今は無き興銀 今は亡き中山氏 今だからこそ書ける裏側の中山氏の姿を期待しただけに少し残念 2014/08/08