ソナチネ

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  • サイズ B6判/ページ数 246p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163900469
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

刹那の欲望、嫉妬、別離、性の目覚め……著者がこれまでテーマにしてきた人間存在のエロス、生と死の根幹に迫る圧巻の短篇集。

『沈黙のひと』で吉川英治文学賞を受賞し、作家としていよいよ充実の時を迎えた小池真理子さんの最新の短編集『ソナチネ』。収録された七編を貫くテーマは、「官能」と「生死」。人間が常に向き合い続けてきた普遍的なテーマです。若きピアノ講師とある男の、一瞬の、それでも限りなく濃密な交錯を描いた表題作をはじめ、亡き夫が遺した謎の鍵をめぐる「鍵」や、中年主婦のある目覚めを活写した「千年萬年」など、どれ一つとっても心揺さぶられる傑作揃いです。

内容説明

生きて、愛して、死ぬ、ということ。その途方もない歓喜と悦楽。あなたの心をかき乱す、七つの物語。

著者等紹介

小池真理子[コイケマリコ]
1952年、東京生まれ。成蹊大学文学部卒業。89年「妻の女友達」で第42回日本推理作家協会賞(短編部門)、96年『恋』で第114回直木賞、98年『欲望』で第5回島清恋愛文学賞、2006年『虹の彼方』で第19回柴田錬三郎賞、『無花果の森』で2011年度文化庁芸術選奨文部科学大臣賞、2013年『沈黙のひと』で第47回吉川英治文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kaizen@名古屋de朝活読書会

182
短編7話。同世代のせいか唯川恵、篠田節子の作品に似ている。唯川恵の作品の小池真理子の解説を読んで、小池真理子を読むようになった。小池真理子の解説を読んで、篠田節子を読むようになった。唯川恵は軽く、篠田節子は暗く、それぞれの特徴がある。2人の書く物が小池真理子に似てきた気がするが、それぞれ軽いところ、暗いところで独自性がある。じゃ、小池真理子の独自性は何かと思いながら読み返すと、人間に近づきすぎているところかもしれないと思った。あと半歩下がれば叙実的になれるのに。そこが小池真理子らしさなのかと。2014/11/15

きさらぎ

59
男に翻弄される女たちの話全7編。亡くなった夫の服のポケットから鍵を見つけ、夫の死後浮気を疑うことになる「鍵」。父の臨終のとき、電話もしてこない傍にもいない恋人を憎らしく恋しく思い、初めて自宅近くまで行ってしまう。そこには息子と入浴を楽しみいつもと何一つ変わらない日常を目の当たりにすることになる「木陰の家」。自分の弱っていく姿を見せないために最期には連絡をとらなくなった愛する人たち。しかし残された方は何年も悔やみ忘れられない「交感」。この3編にどうしようもない切なさと自分勝手な男たちに対する苛立ちを感じる。2017/11/07

Yuna Ioki☆

55
570-181-1 久々の小池真理子作品。長く生きていれば自分は関与してないだけで表面化してないこんなことあるわねって感じかな。2014/06/01

らむり

55
面白かった。中年女性の愛と官能と憎しみの短編集です。「交感」以外はどれも良かったけれど、「千年萬年」と「美代や」が特に好き。2014/05/31

佐島楓

54
生と死は一体であるということ、生きることの切なさが凝縮されている。一切は、過去。2016/03/16

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