新釈にっぽん昔話

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  • サイズ B6判/ページ数 363p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163827704
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

「さるかに合戦」「花咲じいさん」「一寸法師」「笠地蔵」……誰もが知っている昔話が、誰も読んだことのない新解釈でよみがえる!

大人も子供も楽しめるユニークな昔話集が誕生しました。
ドラマ化で話題となった『いつか陽のあたる場所で』など、次々話題作を生み出す乃南アサさん。「さるかに合戦」「花咲かじじい」「一寸法師」「笠地蔵」など誰もが知っている昔話が、手練れの作家の手にかかると、大人も楽しめるユニークなエンタテインメントに大変身。太宰治の『お伽草子』を彷彿とさせる意欲作です。東日本大震災を、取材に訪れた仙台で経験した乃南さん、復興に取り組む人たちに、物語で勇気と希望を届けたい、という思いも込められた作品集です。「さるかに合戦」「花咲じいさん」「一寸法師」「笠地蔵」……誰もが知っている昔話が、誰も読んだことのない新解釈でよみがえる!

内容説明

イケメンさるどんに遊びれた純情かにどん(「さるとかに」)じじとばばが始めた新商売とは?(「花咲かじじい」)一寸法師が姫君を手に入れた計略(「一寸法師」)六人の地蔵と、六人の息子たち(「笠地蔵」)ほか、大人も子どもも楽しめる直木賞作家・乃南アサが贈る、ユニークな昔話集。

著者等紹介

乃南アサ[ノナミアサ]
1960年、東京生まれ。早稲田大学中退後、広告代理店勤務などを経て作家活動を開始。88年、『幸福な朝食』が日本推理サスペンス大賞優秀作に選ばれる。96年、『凍える牙』で直木賞受賞。2011年、『地のはてから』で中央公論文芸賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

yoshida

179
乃南アサさんによる、新釈のにっぽん昔話。6編収録。「笠地蔵」と「犬と猫とうろこ玉」が特に良かったです。あとがきによれば、本作を書いたきっかけは東日本大震災後に自分に出来ることを考えたこと。厳しい「現実」から少しでも頭を切り離すことが出来ればというもの。その考えは見事に作品に反映されています。今まで耳にしてきた昔話・民話に、人生の悲哀や現実の辛さを折り込みながらも最期に救いがあり暖かみのある作品となっています。特に「笠地蔵」での親心と息子達の現実での哀しさに涙しそうになる。実に興味深く暖かみのある作品です。2018/04/28

takaC

119
これで、ばっちりこ。 / とーびんと。 / そんな話。そんだけ。 / とっぴんぱらり、さんしょの実。 / ざっと昔、さかえもうした。 / どんどはれ。〜 これらはどれも東北の言葉なんだろうか?2018/03/07

ガクガク

110
乃南アサ初読。「あとがき」で著者の創作意図を理解。作家にできることは創作で、しかも老若男女誰にでも親しまれる「昔話」を思ったというのは、真に正統なアプローチだと感心した。『さるとかに』など誰もが知っている昔話が6編収録されている。「新釈」とあるとおり、現代人が楽しめる展開や落ちが用意されて、ニヤリ、ほのぼの、しみじみとさせられる。『さるとかに』ではウスたちが「仕事人」となり、『一寸法師』では法師の心にすきま風を吹かせて・・・『笠地蔵』では思わずほろり。「ほたほた、ほたほた。雪はいつまでも降り続けておる」。2014/10/12

ちはや@灯れ松明の火

100
正直者が報われる勧善懲悪大団円、今も昔も変わりなく日本人が求めて止まぬカタルシス。友人女性がチャラ男にひっかかって酷い目に遭わされた、ここで起たなきゃ仲間じゃない。「やられたらやり返す、倍返しだ!」倹しく生きてきた老夫婦に愛犬からの贈りもの、強欲爺婆の魔の手が迫る。「クソ夫婦め、覚えていやがれ!」亀の甲より年の功、和尚と鬼婆の頭脳戦。「あんた鬼婆のくせに人を見る目がなかったようだな」温故知新原点回帰、地に足つけて真っ当に生きるのが人として最善です。悪事に手を染めたら天罰十倍返しは覚悟せよ。「潰すわよ♪」 2014/02/22

nyanco

71
『さるとかに』は、随分と今風のアレンジでビックリ。『一寸法師』は、一寸法師が子供向けのお伽話と比べるとブラックで設定は面白かった。グリム童話が、子供向けではないオリジナルがブラックだった…という本がこのところ出ていたけど、昔話って本来は意外とブラックなんだよね。最近のかちかち山では、たぬきが泥船で沈まない…というのはどんなもんでしょ、と思っていたので、ブラックな味付けは面白い。続→2013/12/20

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