出版社内容情報
恋女房・お袖を失い、無気力な暮らしを送る瓢六が、謎の武家女性・お奈緒に惹かれ、水野忠邦と鳥居耀蔵が絡む陰謀に巻き込まれる。
中年になった色男・瓢六の人気シリーズ再開!!
恋女房・お袖を失い、無気力な暮らしを送る瓢六が、謎の武家女性・お奈緒に惹かれ、水野忠邦と鳥居耀蔵が絡む陰謀に巻き込まれる。
内容説明
時は幕末、老中・水野越前守忠邦が“天保の改革”に乗り出し、戯作者、洋学者、不良御家人への締め付けが厳しくなってくる。衝撃的な災難に遭っていらい自堕落な生活を送っていた瓢六のもとに、昔の相棒・堅物同心の篠崎弥左衛門がたずねてくる。青春時代は過ぎ去り、老いに足をかけた男達の決死の闘いが始まった―。
著者等紹介
諸田玲子[モロタレイコ]
1954年、静岡県生まれ。上智大学文学部英文科卒業。外資系企業勤務ののち、向田邦子ドラマのノベライズや翻訳を経て、小説執筆を開始する。96年『眩惑』でデビュー。2003年『其の一日』で第二十四回吉川英治文学新人賞を受賞。07年『奸婦にあらず』で第二十六回新田次郎文学賞を受賞。12年『四十八人目の忠臣』で第一回歴史時代作家クラブ賞作品賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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み
26
!(◎_◎;)読み始め何が起きたかと思いました。スゴイ展開…、悲しいことがアレコレと。随分と政治色が強くなり、前の空気の方が楽しめたなぁ、ちと残念。が、続編も手元にあるので読み進めます。2016/08/28
ケイプ
15
あくじゃれ瓢六シリーズの第4弾。しばらく会わないうちにそんな辛いことがあったとは知らなかったよ、瓢六。それは立ち直れないくらいに荒れてしまうのも仕方ないやね。でもそれを受け止めて前を向いていかなくちゃならないことくらいきっと本人が一番にわかっている。わかっていてもこころというものはとてもやっかいなものだものね。でもあたしはいつかきっと会えると思うよ。大事な大事なお袖に。 2013/10/26
ぶんぶん
13
【図書館】あくじゃれシリーズ、第四弾! 大火事でお袖を失った瓢六、何にもする気が起きずブラブラしている。 弥左衛門の危難を知り、立ち上がる。 折からの金縮制度、妖怪・鳥居甲斐守を向こうに回し大暴れ。 瓢六ファミリーは健在だが、やはり、お袖が居ないのは淋しい…瓢六が妙にキレが悪い、歳を取ったせいか。 このシリーズ、まだ続くのかな?2014/12/29
あすか
11
お袖を失い姿を隠していた間、瓢六は死んでいたも同然だったんだろうな。 そんな瓢六を見つけ出し、また生きさせようとした昔馴染みの面々。 もちろんお袖は瓢六にとって命だったけれども、区切りをつけさせて前を向かせてくれた友人たちもまた、瓢六にとって無くてはならない存在だったことに改めて気付かされた。2020/05/19
007
11
★★★☆☆ シリーズ再開。瓢六はちょっぴり歳をとっていたけど、色男ぶりは健在だった。恋女房の死を引きずりながらも、ほかの女にときめくところが小憎いところ。昔の相棒たちとの絆も復活し、水野忠邦、鳥居耀蔵らに立ち向かう。さてどう挑むのか今後が楽しみだけど、著者の他のシリーズに比べて若干印象が薄めかな。2013/07/31