出版社内容情報
そろそろ妊娠でもしようかな、恋人はいないけど。海沿いの街にのんびり暮らすアラフォー女子の、いろいろある生活を描く長篇小説。
内容説明
平尾美々、44歳・独身。逗子に家を買った。これからは何でも一人でするのだ。でも、妊娠することを妄想してみたり、親戚のお爺さんが転がりこんできたり。気楽だけれど、楽じゃない。独身・家持ち女の静かな暮らしを描く、芥川賞作家の長篇小説。
著者等紹介
大道珠貴[ダイドウタマキ]
1966年、福岡市生まれ。2000年に「裸」で九州芸術祭文学賞を受賞し作家デビュー。2003年に「しょっぱいドライブ」で第128回芥川賞、2005年に『傷口にはウオッカ』でBunkamuraドゥマゴ文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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あつひめ
60
大道作品4作目なのだけど、どうにもこうにも満腹。中年女性の欲望丸出し。男の中年よりも女の中年の方が性質悪いような気がするのは同性でしかも主人公と年が近いからだろうか。欲しいけど手に入らないのは世の中の見る目がおかしいからだとでも言うように自分を棚に上げちゃあいけない・・・と久々に熱くなってしまった。モヤモヤしながらも最後まで一応読み切らせるのが大道さんの腕なのかなぁ。中年女性作家独身が主人公。他の読者の感想もかなり厳しい点がついている。かなり本音をぶっちゃけている作品としては評価するけど・・・(>_<)2013/01/24
なゆ
9
泥酔エッセイ読んで、大道さんに興味もったので読んでみたが…なんか同じような内容…?これは小説?私小説?ちょっとびっくりな内容。こういうつぶやくような文章は好きなんだけど、中身はただただ今と過去をひとりごちるだけのような感じなので、ただただ読んでしまって「何だったんだろう…」の心境。2013/02/26
ウワバミ
4
ちょっと悪刺激的。 暗くて自虐的で甘ったるい刹那的な余韻。 この人は今夜も、 度数の強い甘いお酒と静かな夜に、甘美な刺激の空想に酔う。 こんな夜が続くように。。、、 こんな人も、いるのね。 わたしは、この歳の頃、どんな風に感じて考えているのだろう2019/09/21
たか
3
目で文章おってるはずなのに、不思議なぐらい内容が頭に入ってこなかった。合わなかったのかな。2019/07/14
ひねもすのたり
3
久しぶりの大道作品。 正直って大道さんの紡ぐ物語にそれほど魅力を感じません。 描かれる人物もエキセントリックすぎて感情移入が難しいです。 ただ意図せず手にとって読みはじめると止まらなくなります。 するするというかダラダラというか私の文章力では巧く表現できませんが、そのあたりが魅力なんだろうと思います。 しかし、本書に関して言うなら長すぎです。 純文学と割り切って読んでもこの半分が限界ではないでしょうか? ジャケ買いして失敗したとお思いの方には『しょっぱいドライブ』をおススメします。2012/10/21