夢の浮橋

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  • サイズ B6判/ページ数 281p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163809106
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

職人の世界に飛び込んだおはんを襲う、世間の白い目、仲間のいじめ。厳しい道の先に女の幸せはあるのか。涙と感動の長篇時代小説。

著者等紹介

蜂谷涼[ハチヤリョウ]
1961年小樽市生まれ。90年「銀の針」で読売ヒューマン・ドキュメンタリー大賞カネボウスペシャル佳作。地元北海道を中心にテレビ、ラジオ出演や講演、舞台劇の原作者として多方面で活躍しながら執筆活動を行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

じいじ

74
読み慣れた蜂谷さんのはずだが、出だしは馴染めなかった。それもとんだ取越し苦労で、まもなく解消。どんどん面白くなっていきます。嫁ぎ先を追い出された出戻りのおはんが主人公です。家業の貸本屋の手伝いが肌に合わず、女だてらに〈ガラス職人〉の道へ。名人と言われる師に声をかけてもらうまでの苦節の年月を、歯を食いしばります。そんな仕事一筋のおはんも、やっぱり女です。師に恋慕の気持が芽生えます。…蜂谷涼の持ち味を存分に吸いました。もっと早く読めばよかった、いま悔いています。2023/09/16

ひらちゃん

62
蜂谷涼さん、初読みでした。人からなんと言われようと己の道を全うするおはん。その姿は不器用だけど真っ直ぐで妬ける程かっこいい。そして大きく包み込む親方との関係に揺れる様に思う。なんと男は身勝手か。なれど惹かれて止まない女の性にも頷ける程の男だと。だからこそ終盤の嫉妬劇には残念。この後のおはんの人生が輝かしいものだった事を祈るばかり。硝子の世界に魅了された本だった。2017/09/22

37
夫に離縁され、弟が継いだ実家の貸本屋を手伝うおはん。ある時、本を届けに行った先で美しい硝子の壺に魅せられ、硝子職人として生きる決意をする。はじめは一途でまっすぐなおはんをハラハラしながら見守っていたけれど、中盤からなんだかシラけてしまった。ラストもなんだか納得いかずでちょっと残念。2015/07/05

KEI

26
三行半を貰ったおはんが家業の貸し本屋の出先でで会った硝子の壺に惹きつけられて、硝子職人となる話だった。時代の不穏な様相も織りなされてラストへ持っていかれる。女が職人になる事の難しさは『恋細工』でも書かれているが、おはんも入門までの苦労は並大抵の事では無かった。髪を下ろし、硝子という仏門に入る覚悟で職人の道を励む。その中にも親方と忍ぶ恋もあり、幼馴染との友情もあった。やっと名も知れた職人となり、万博にも親方や他の弟子とも出品する事になる。そこに幼馴染の裏切りもある波瀾万丈のお仕事小説でもあった。面白かった2023/10/05

フキノトウ

24
磊治の硝子の壺に魅了され、職人の道に入ったおはん。修行中も、女だからと兄弟子からの風当たりが強く髪を切り落としてまでも励むおはんが気になり、一気読み。師匠とのアレコレやは必要だったのかな。最後の方のある人の豹変にはショックが大きい。2018/08/25

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