出版社内容情報
汗多と耀司。幼馴染で親友の2人は無料ゲーム運営会社を一緒に立ち上げるが、マネーゲームに巻き込まれ命を狙われるようになる。
内容説明
携帯ゲーム会社「ロケットパーク」を設立し一躍時代の寵児となった耀司。さらなる事業の拡大を目指して企業買収にのりだしたが、マネーゲームに翻弄され命を狙われることになる。いまこそ亡き母との約束を守るときだ。親友・耀司を守るため、カンタはある決意のもと沖縄へ旅立つ。
著者等紹介
石田衣良[イシダイラ]
1960年、東京生まれ。成蹊大学経済学部卒業。広告制作会社を経て、コピーライターとして独立。97年、「池袋ウエストゲートパーク」で第36回オール讀物新人賞を受賞。2003年、『4TEEN』で第129回直木賞を受賞。06年、『眠れぬ真珠』で第13回島清恋愛文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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パフちゃん@かのん変更
102
前半は面白かったが、後半は微妙。ホリエモンをモデルにしたみたいなトラブルや黒い金のマネーロンダリングやらが絡んでくると面倒になってくる。最後はカンタが耀司を守るために死のうと思い込み・・・でも気持ちよく解決して良かった。耀司は子どものころからちょっと出き過ぎだと思う。耀司の不明の父が絡んでくるかと思ったがそれはなかったようだ。2014/03/18
takaichiro
95
優等生の耀司、発達障害のカンタ、マドンナ役の姫奈が織りなす友情・成長物語。小学校入学前から20代までを描く。優等生の耀司は高校生の段階で自分なりの社会感を固める。「金がなけりゃ何をやってもダメなんだ」と。一時のホリエモンの様に資本市場のテクニックを使い一時は大金を掴むが、進む先には「社会からの批判」が。社会に生きようとお金を稼ぎ、そのお金が自分への批判を招く、この矛盾。カンタは耀司を守る一心で一生懸命に生きる男。当然大金を稼ぐ力等ない。だけど最後には周囲に慕われ、愛される。衣良さん、今回もよかったっす!2019/08/18
優希
85
面白かったです。発達障害を抱えるカンタと耀司の友情物語。カンタのまっすぐなところはグッときますね。カンタを守ると決めた耀司の決意が2人の絆を生み出したのだと思いました。会社を立ち上るまでに至るのは強い信頼があったから。きっとお互いはお互いを思い合ってずっと生きていくのでしょう。2016/11/29
チヒロール
59
カンタ…息子と同じ名前だ。そんな単純な理由で図書館で借りた本だが、こんなに最初から最後まで感情を揺さぶられたのは初めて。カンタは生まれつき発達障害がある。人の気持ちや空気が読めない、対人関係が苦手。でも数字に強く、興味をもったことには驚異的な集中力を発揮する。5歳の時に運命的に出会った耀司はカンタがパニックに陥った時助けてくれる兄のような存在。中盤からガラッと流れが変化。二人は携帯ゲーム会社を設立するのだ。崩壊は悲しいが、カンタの数字能力発揮が見事。文庫の堀江貴文氏の解説も再読で読みたい。2014/06/06
らむり
51
ホリエモンさん的な流れは置いといて、発達障害の子とのこんな友情は素敵だと思います。発達障害も人によって色々だと思うけれど、障害特性をもうちょっと具体的に描いてほしかったかな。2014/07/21