白椿はなぜ散った

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  • サイズ B6判/ページ数 317p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163808000
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

生涯ただ一人の女性への崇拝が嫉妬にまみれる時、悲劇の扉が開いた。10年後の殺人事件がきっかけとなり、最後の真実が明かされる。

内容説明

望川貴は幼稚園で出会った日仏混血の少女・万里枝プティに心を奪われ、二人は永遠の絆で結ばれていると確信する。小中高大学と同じ学校で過ごし、大学でも同じ文学サークルへ入会するが、そこで出会った大財閥の御曹司が万里枝に急接近する。貴は凡庸な容姿の自分とは違い、驚くほどの美貌を誇る異父兄・木村晴彦に、万里枝を誘惑するよう依頼する。貴の計画は成功するかに見えたが―。錯綜する愛憎。はたして真実の絆はどこに。

著者等紹介

岸田るり子[キシダルリコ]
1961年、京都市生まれ。パリ第七大学理学部卒業。2004年に『密室の鎮魂歌』で第十四回鮎川哲也賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ブルームーン

33
幼馴染みのマリエを想い続ける主人公のタカ。想いを打ち明けられないまま大学生になり、彼女を失いたくないあまりにタカがとった行動とは・・・。あまり期待せずに読み始めたのに、見事なドロドロ系ではまってしまった。タカのマリエに対する執着ぶりがちょっと怖くもあったけど、怖いもの見たさで読んでしまうという感じ。それぞれが、自分の気持ちを言うべき相手にきちんと言ってないのがすべての悲劇の原因なんだろうな。登場人物全員に対してちょっとイラッとしてしまう。2014/10/06

フリスビー

22
★★★★☆自分は本当に相手の気持ちを理解しようとしているだろうか?解っていると思い込んでいるだけではないのか。そんなじりじりとした思いに駆られる読後感でした。淡々とした文体ですが、読ませる構成の巧さには納得。やっぱり、言葉や行動で伝えないと、大事なことって解らないですね。自分も、大事な人と、もう一度話をしてみよう。明後日はちょうど誕生日だしね。2014/10/01

まど

20
恋愛とミステリーが絡み合って、たくさんの細い柱が立っていた感じ。どの柱がメインなのかわからなかったので、想像しながら読むのが楽しかったです。純情な幼なじみの切ない恋のお話でした。2011/10/13

coco夏ko10角

16
殺したのは誰なのか?大学時代にあったこととは?後味の悪さ…イヤミスだなぁ。1章ではひたすら「主人公キモい…」な感じでしたが、2章に入るとどんどん面白くなっていった。装丁がキレイなのとタイトルのつけ方がうまいのがいい。「沙羅を愛した僧侶」を読んでみたい。2014/03/10

うーちゃん

15
あらすじからして純度の高い青春ミステリだったので読むか迷ったが(好みでないのです)、タイトルと“衝撃の真実”との帯にまたも煽られ読了。面白かった。第1章は 幼なじみに異様とも思える恋心を抱く主人公の青春が語られ、このままの時系列で進むかと思いきや、第2章からは10年後、全く無関係だった人物の視点になる。一気に謎が深まり、物語に没入できた。ラストで明かされる哀しい真実。思い込みやすれ違いが、いつの間にか心を蝕むこともある。私は周りの人に思いを伝えられているだろうか。明るい話ではないけど、読んでみてください。2014/09/25

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