光あれ

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  • サイズ B6判/ページ数 286p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163807805
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

原発に支えられている、未来を描けない地方都市で生まれ育った男。窒息しそうな日々を揺れ惑った挙げ句に、男が見極めた人生とは。

内容説明

おれたち、なんでこんな眠たい田舎町に生まれたんやろうな。原発がなければ成り立たない街。ここで男は育ち、仕事をし家庭を持った―。閉塞感に押しつぶされるこの街で、やるせなさを抱きつつ男は生きる。

著者等紹介

馳星周[ハセセイシュウ]
1965年、北海道生まれ。横浜市立大学卒。出版社勤務を経て、フリーライターとして活動する。96年、『不夜城』でデビュー。98年、『鎮魂歌(レクイエム)不夜城2』で日本進理作家協会賞、99年、『漂流街』で大藪春彦賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

そうたそ

28
★★★☆☆ 原発小説かと思いきや案外そうでもなかった。原発のある街に暮らす者達の行き場なく窒息しそうな日々が描かれる。普段の馳ノワールにはない社会派な部分や、僅かながら希望の光が透けて見えるストーリーだ。原発のある街で暮らすということは当然そこで働いて生計を立てている人もいうこと。外野の者からすれば原発は害悪だからなくせと簡単に言えるだろうが当事者にしてみればそんな安易な問題ではないだろう。原発に頼らざるを得ないような街に暮らすことへの閉塞感のようなものが感じられ、この苦しさが現実だろうなと思った。2018/01/14

hundredpink

28
駄目人間の哀愁漂う物語。2015/09/08

さき

12
なんだよーこの主人公、好きになれない。でもこの章の繋ぎ方とか、構成面白いと思う。地方のバブル前の好景気ムードから不景気ムードの中を生きる主人公徹を通してどれだけの人が翻弄されうつむいた生活を送らなきゃいけなくなったのか…が、切なく胸に迫る。不景気が常の時代を生きてる私からは想像できない振り幅なんだろうなぁ、自分の子供に平気で嘘ついて騙すなんて、絶対だめ!徹はね、また浮気するよ、絶対!依りなんか戻さないんだから!2017/05/01

アンク(右手)

11
「キティちゃんの腕時計やな。今度会うとき持っていくから楽しみにしてや」徹2021/09/04

chiho

10
残念な男の半生。ここまで家族を苦しめながらも一発浮気してから涙ながらに「家族といたい」と言う。結局は自分の欲望には勝てない、人生ってきれい事じゃないんだなってことを怠さいっぱいの中で思いました。久しぶりの馳星周だったので、もっと印象深い作品を期待してしまった。2015/03/12

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