出版社内容情報
江戸町名主の跡取り息子・高橋麻之助が親友とともに様々な謎と揉め事に立ち向かう好評シリーズ第3弾。麻之助もとうとう人の親に?
内容説明
「私は父親になるのかい?」江戸町名主の跡取り息子麻之助に待ち受ける運命は。「まんまこと」シリーズ第三弾。
著者等紹介
畠中恵[ハタケナカメグミ]
1959年高知県生まれ。名古屋造形芸術短期大学卒業後、漫画家アシスタント、書店員を経て、漫画家デビュー。「しゃばけ」で第一三回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞し、作家活動を開始する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いつでも母さん
177
シリーズ3巻目。何故か飛ばして4巻目を読了していた私・・読友さんのお薦めで今頃読了する。泣けた・・シリーズ当初から、作家の名前で読んでいたからか乗りきれずにいたのだ(汗)こんなストーリーにせずともの読後だった。まぁ、長く続くシリーズになるのだろう・・な。おいなりさんが仰っている「畠中さんのいじわる」そのまま頂戴した!2015/09/13
紫綺
140
連作短編まんまことシリーズ第3弾。お寿ずの懐妊で日の本いち優しい町名主の跡取りに変わりつつある麻之助。相変わらず、のらりくらりと様々な騒動を解決していく。ところが、厳しく過酷な運命が容赦なく麻之助を襲う、まさかの結末。2015/07/23
ちはや@灯れ松明の火
106
咲いたそばから散り急ぐ花吹雪ならば、時が巡り来ればまた開くものと、儚くも美しいものと思えるのに。共に歩いていこうと交わした誓い、積み重ねていくおだやかな日々、秘めたままの叶わぬ想いをゆっくりと溶かしていく。並ぶ手と手の間には小さなもみじの手、そんなありふれた幸せが訪れるのを心待ちにしていた。名を呼び続ける声が耳に残る。置いてけ堀に消えた子と、置いてけぼりにされた親、もう還らないとわかってはいるのに。泣いてしまえば、認めてしまえば、全てが夢だったかのように忘れ去ってしまいそうで。その名を、幾度も、幾度も。 2012/02/05
文庫フリーク@灯れ松明の火
104
眉を上げて怒っている様子の表紙。お寿ずさんだろうか?お由宇さんだろうか?と読み始めたです。正直な所、私の中では飛び切り面白いわけではないけれど(すいません)疲れている時でも、さくっと読めるお気楽シリーズの位置付けでした。そう来ますか畠中さん。「大丈夫」と言い続ける自分に気付き、なぜ泣かずにいたのか思い出し、泣いて泣いてきっちり泣いて。全てはそれからだね麻之助。なんとなく割り切れない気分です。2011/10/15
ひめありす@灯れ松明の火
101
お気楽にぎやかほのぼのと、人情陽気さが取り柄の仲良し幼なじみ三人組。春夏秋冬。廻りくる季節は少しずつ三人を変えていく。代理のとれた町名主、嫁を貰い子を得るもの、やっと振り切る恋の思い。恋を知り、大人になって、恋を忘れてまた大人になる。少しずつ寄り添い生きていくはずだった。実を結ぶ新たな絆。季節を数えるのがさらに待ち遠しくなった。重ねた三つの手が四つ五つと更に重なって。これからずっと。増えるはずだった。唐突に消えた二つの手。思い出にしたくないほどの慕情。忘れてやっと気が付く。鈴蘭の花、微笑む様に咲く季節。2012/05/12