跡を濁さず―家老列伝

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  • サイズ B6判/ページ数 277p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163807300
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

主の改易後、家臣たちが路頭に迷わないよう対策をしてから城を去った福島丹波守治重ほか、家老たちの美しい生涯を緻密に描く評伝。

内容説明

所領没収の際に城の明けわたし方の見事さを賞された福島丹波など、六人の家老たちの主君への仕え方を描く傑作歴史評伝。

目次

雷を斬った男―立花伯耆守道雪
夢路はかなき―柴田修理亮勝家
跡を濁さず―福島丹波守治重
主君、何するものぞ―堀主水一積
行けば十六里―後藤象二郎元曄
入城戦ふたたび―男爵山川浩

著者等紹介

中村彰彦[ナカムラアキヒコ]
1949年、栃木県生まれ。東北大学文学部卒業後、出版社勤務を経て執筆活動に入る。87年に『明治新選組』で第十回エンタテインメント小説大賞、93年に『五左衛門坂の敵討』で第一回中山義秀文学賞、94年に『二つの山河』で第百十一回直木賞、2005年に『落花は枝に還らずとも』で第二十四回新田次郎文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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金吾

8
武将や大名そのものではなく、家老(道雪や勝家が家老のカテゴリーなのかは別として)を主人公にした短編集であり、表題作や主君、何するものぞは面白かったです。家老とはいえ名の知られている人物ばかりなので関係性は理解しやすいですが、やや文章が小説らしくないように感じました。2020/05/29

yamakujira

7
家老列伝と題しての第2弾になる短編集。前作の「東に名臣あり」を読んでいないけれど、それぞれ独立した短編だからかまわない。本作で紹介されるのは、立花道雪、柴田勝家、福島丹波、堀主水、後藤象二郎、山川浩で、いわゆる「家老」のイメージを感じるのは福島丹波くらいだな。ほかの著作で読んだような話ばかりで新鮮味はないものの、それぞれの人となりから歴史に興味を持つきっかけになるといいね。ただ、史実を追うことを主眼にした文章は物語として味気なく、人物の魅力も乏しかった。 (★★★☆☆)2015/12/17

onasu

7
戦国〜江戸初期4編、幕末2編。いずれ劣らぬ計6編で、未知の人物の面白さ、既知の人物を違う角度から描いた記述、その両方を楽しめました。  後者では、福島正則の芸州広島城明渡しに際する福島丹波守の活躍。幕末土佐藩で後藤象二郎に視点を据えたもの。  その人物について、何作か読んでみると、色んなイメージが描けて、ステレオタイプでない人物像を得られます。最近、歴史ものでは、こんな楽しみ方を覚えました。2011/10/31

BIN

6
戦国時代と幕末の家老の列伝。立花道雪、柴田勝家、福島丹波、堀主水、後藤象二郎、山川浩。福島丹波の広島城明渡しは大石内蔵助の手本となっただけあり、彷彿とさせるところがありましたね。後藤象二郎を主役に読んだことなかったので、興味深く読めました(美少年だと。。。)。堀主水など名家老とは到底言えない人物も取り上げているのは良いですね。2021/03/29

maito/まいと

3
中村氏チョイスの‘家老’たちの生涯と幕の閉じ方をまとめた短編集。意外だったのは、いわゆる名家老ばかりが出てくるのかと思いきや、加藤家取りつぶしの原因を作った堀主水や、幕末の後藤象二郎などクセのあるメンバーも取り上げられていたこと。彼らは優れた能力と恵まれた環境で生きながらも、主家が無くなったり、力をもてあましたり、時代を見誤ったり、とそれぞれがそれぞれの危機に直面しながらも、それを乗り越え、己のけじめをつけていく。文字通り「跡を濁さず」消えていけるのも、責任者の為せる業なのかもしれない。2011/09/27

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