出版社内容情報
かって日本では辛抱、勤勉が美徳とされてきた。「個人は質素に、社会は豊かに」「社員は3倍、重役は10倍働け」。蘇る至言の数々。
内容説明
戦後復興に全力を尽くし、高度経済成長を駆け抜け、晩年は国家再建に命を燃やした。私生活では贅沢を嫌い、社長時代も生活費は月3万円。今こそ「メザシの土光さん」の話を聞こう。
目次
序章 「清貧と改革」の“聖地”取り壊し
第1章 底辺からの出発
第2章 復興と企業再生への執念
第3章 原発と日本の技術力
第4章 田中角栄との「決闘」
第5章 清貧と臨調
第6章 わが師、石坂泰三の教え
第7章 城山三郎と語る
終章 「土光敏夫」のDNA
著者等紹介
出町譲[デマチユズル]
1964年富山県生まれ。早稲田大学政経学部政治学科卒業。90年時事通信社入社。経済部、松江支局、外国経済部を経て、98年からニューヨーク特派員。米国経済や国際金融などをカバー。2001年帰国、同年テレビ朝日入社。経済部で内閣府、日銀、財界などを担当。06年に「スーパーJチャンネル」ニュースデスク。翌07年「報道ステーション」ニュースデスクとなる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬参仟縁
28
地力。へこたれない本物の力(24頁)。 一流校を出たからといって、 世の中に通じると思ったら大間違い (28頁)。 確かにそうだと思う。 必要十分条件ではない。 4回受験失敗した経験の持ち主で、 「人の評価は、その時点、時点で 見直せ」(31頁)との言葉は 傾聴に値する。 朝は4時半起きで法華経を読経(34頁)。 人間関係の基本は思いやり(40頁)。 土光氏は原発事故について、 2014/06/05
かず
25
★★★★Audible。再読予定。2017/12/24
ラウール
11
★★★★☆はたから見れば、大企業の社長なのに質素な家に住んで、夫婦でメザシを食べていて(笑)、ストイックだなあと思う。でも土光さん本人は、好きでそうしているんだと思う。土光さんは、熱い思いと合理的な頭脳を持ち、行動力のずば抜けた人だった。2012/03/05
ふぇるけん
9
実は現役時代の土光氏についてはほとんど知りませんでしたが、本書を読んでその凄さを今さらながらに実感した次第です。こういう人が財界をリードしていたら、今の日本ももっと変わっていたかもしれない。世を去る直前まで休む間もなく日本のために尽くした土光氏に感謝の気持ちでいっぱいです。2012/10/11
mizzan72
5
「清貧」という言葉にまとわりつく「こちらが正しくて他は間違っている」というような押し付けがましさが嫌だ。しかし土光敏夫さんの場合、自分が良しとする習慣をただ貫いただけであって、その生き方を誰かに押し付けようなんて、少しも考えていなかったのではないか。ぼくもこんな人になりたい。2015/08/19