出版社内容情報
かつて人間は食べられるために存在していた
生態系の頂点に位置した肉食獣が消えた結果、生物多様性は極端に減少した。奇想天外な「再野生化計画」とは。警鐘の科学書。
生物多様性の喪失は、現代の人類が森林を伐採し、動物の棲みかを奪っているのが原因ではない。それは約1万年前、人類の祖先が食物連鎖の頂点に位置する肉食獣を狩り尽くしたときから始まっていた――われわれの常識を覆す大胆な仮説を打ち出した科学ノンフィクションが本書です。秋に名古屋で生物多様性条約の締約国会議(COP10)が開かれることでも注目のテーマに、アメリカにライオンを連れてきて多様性を回復させようという奇想天外な計画の話などを交えて迫ります。
内容説明
生物多様性は、なぜ崩壊しているのか。カンブリアの海から都市化する現代へ、その謎を解く。
目次
プロローグ ハイイログマとの邂逅
第1章 ヒトデの腕
第2章 捕食と進化
第3章 ラッコが守る森
第4章 恐るべきハンター
第5章 生態系のメルトダウン
第6章 バンビの復讐
第7章 小さなモンスターたち
第8章 恐怖によるコントロール
第9章 ピューマが守る谷
第10章 アメリカ再野生化プロジェクト
第11章 孤独な捕食者
エピローグ 人は再び自然を愛せるか
著者等紹介
ソウルゼンバーグ,ウィリアム[ソウルゼンバーグ,ウィリアム][Stolzenburg,William]
『ネイチャー・コンサーバンシー』誌の編集者を15年間務めた後に独立。保全生物学について20年以上にわたり取材を続け、同誌のほか『サイエンス・ニュース』誌、ワシントン・ポスト紙などに記事を書いてきた。『捕食者なき世界』が初めての著書である。野生生物の研究によりニューメキシコ州立大学で修士号を取得。現在、ウェストバージニア州シェパーズタウン在住
野中香方子[ノナカキョウコ]
翻訳家。お茶の水女子大学文教育学部卒業
高槻成紀[タカツキセイキ]
東北大学大学院理学研究科修了。東京大学大学院農学生命科学研究科助教授、東京大学総合研究博物館教授を経て、麻布大学獣医学部教授。理学博士。保全生態学者として、国内外で野生動物の保全活動にかかわった経験を数多くもつ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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行こう!狩りへ!!本棚
感想・レビュー
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KAZOO
Koichiro Minematsu
ヨクト
出世八五郎
ばんだねいっぺい