出版社内容情報
ますます好調な丸谷エッセイの最新版。「ミシュラン東京版」を痛烈に批判したり、天下無敵の「すきやばし次郎」の客あしらいにもの申す
内容説明
「ミシュラン東京版」への決定的批判から直木賞とっておきの秘話まで、愉楽のエッセイ集。
目次
賛唄考
娯楽としての戦争
戦国時代の心理学
木久蔵改メ木久扇
与太を飛ばす
わがミシュラン論
スクープ譚
星旗楼綺譚
朝日の「葉」のこと
ヘタウマ元祖〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
紅はこべ
93
コピペ随筆。学術書や専門書ならともかく、小説の丸写しってどうだろう。エロいトピックが多かった。浮舟が薫によってではなく、匂宮によって初めて性の歓びを知ったって話、丸谷さん大好きだね。丸谷さん、本書で否定されているが、やっぱり皇室ファンだと思う。2022/04/24
Ilya
4
その独特な文体も相まってか、穏やかな筆致が旅先のお供にちょうど良く全編通して気楽に読めた。丸谷才一の饒舌さの光る項をこちらの知識不足から堪能しきれず読み飛ばしてしまった章もあったが、トピック縦断的に尽くされた筆致はおもしろく、おそらくあえてのことなのか毎度のどこか空々しい脱線の妙も味わえた。特に次の元号を記者がすっぱ抜いた事件について触れられている「スクープ譚」は時節柄なかなかに感心すること多く、これから2ヶ月あまりに起こるやもしれない報道界隈の波乱に重ね合わせて思いを馳せてみたりした。2019/02/25
福蔵
4
ずっと小説ばかりで久々に小気味よいエッセイが読みたくなって手に取った丸谷さんの本。丸谷さんの本を読むのもそれこそいつ以来か忘れてしまったが、ページを捲って「かなづかひ」を見ると「ああ、この感じ!」と懐かしくなった。話の導入部分や本筋からワキに逸れた話のほうが面白かったように感じた。池波センセイの「真田太平記」が高評価だったのには「ウンウン、その通り」と思いながら、池波センセイの師匠にあたる長谷川伸さんの話も出てきて嬉しくなった。2012/12/15
いしやま
3
ああよかった、「…イマイチ?」と感じたのは僕だけじゃなかった、と胸をなでおろすコメント欄。2011/01/16
torihane
2
いつもと同じオール読物収録エッセイ。でも、今回は若干語り口が冴えないかも?いつもなら、何かを批判する文はもっとソフトにレトリックで毒をくるんで、洒落っ気を利かせていたと思うけど、今回はわりと普通にケチをつけてるような。2010/06/13
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