• ポイントキャンペーン

遊びをせんとや生れけむ

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 244p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163718408
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

内容説明

「時間ですよ」「寺内貫太郎一家」「ムー」「ムー一族」…昭和のテレビドラマ黄金期を創った著者、最後のエッセイ集。

目次

1 遊びをせんとや生れけむ(神武綏靖;命名譚;悲喜劇・生放送;小田原次ぎ熱海;テレビ畸人伝 ほか)
2 極上の暇つぶし(里わの“わ”;「トミノ」の地獄;地底の歌;父の爵)

著者等紹介

久世光彦[クゼテルヒコ]
1935年東京生まれ。東京大学文学部美学科卒業。東京放送を経て、79年にカノックスを設立、ドラマの演出を手がける。92年「女正月」他の演出により第42回芸術選奨文部大臣賞受賞。93年『蝶とヒットラー』で第3回Bunkamuraドゥマゴ文学賞、94年『一九三四年冬―乱歩』で第7回山本周五郎賞、97年『聖なる春』で第47回芸術選奨文部大臣賞を受賞。2001年『蕭々館日録』で第29回泉鏡花文学賞受賞。06年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

nonpono

8
「遊びやせんとは生れけむ」は、久世さんの突然死ののちに文藝春秋から平成21年刊行。エッセイ集である。久世さんはテレビを「巨きなおもちゃ箱」に例える。あの時代のテレビのお話。美しい女優さんから稀代の個性派俳優まで。戦後の日本を、何もないあの頃の中に確かにあった希望、そして歌の話。若い頃は難解で咀嚼出来なかった久世さんの言葉も、焼け跡の何もなさと匂いも、あの地震と津波のあとの何もなさと匂いを体感すると、また新たなフィルターとして眺められる。日常的に、久世さんの新刊が読めた昔が、まさに懐かしい。2023/07/24

よみ

8
畸人とはみずからの内部に発光源を持ち、一人でいて寂しくない人間…なのだとすると、私はいっそ畸人になりたい。 任意の短歌の上の句の後に「それにつけても金の欲しさよ」と付ける遊びは今度適当な本でやってみよう。 内田裕也さんとの友情について書いた章がお気に入り。2018/01/29

osakanazuki44

6
語彙力と知識の豊富さ。TV局の変わった人達の話が印象に残る。あとチョイ悪。2024/03/23

4
懐かしさと大胆さ、あたたかなユーモアが沢山詰まっていて、読みながら何度も笑ってしまった。当時のドラマは知らないけれど、知らないなりに楽しい。2010/06/24

あきこ

3
前半は昭和の少年時代。はちゃめちゃである。日本がまだ後進国であった頃のゆるくて貧しい時代であった。テレビの世界に入ってからも尋常ではない。奇人ばかり登場する。内田裕也のような生き方は今はもうできない。後半は退廃がテーマか。戦後の歌から洋画まで、当時は気づかなかった暗い底に目を凝らす。こうなってくると「遊びをせんとや~」という空気よりも戦後の焼け跡を歩き、テレビの華やかさを世に送った人とは思えぬ深い心の中を見るようである。「父の爵」胸に響いた。2019/06/26

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/531631
  • ご注意事項